大商大・近藤大亮投手が9回6安打11奪三振で好投、タイブレークで勝利

金子丈, 大商大, 近藤大亮, 桂依央利

 明治神宮大会準々決勝、大商大vs近大工学部の試合は、両大学とも投手が好投し9回終了まで1-1の同点、延長タイブレークで近大工学部が得点を挙げられず、その裏に大商大がサヨナラで勝利した。

ノーヒットノーラン投手

 大商大・近藤大亮投手は最速148km/hを記録する右腕でドラフト候補としてプロも注目した。プロ志望をせずに社会人入りするが、この明治神宮大会の出場を決める関西地区大学野球選手権大会では関西学院大をノーヒットノーランに抑える好投を見せた。

 この日は初回に力みからか140km/h前半を記録するもののストレート、変化球共に高めに浮き2アウト満塁のピンチを背負う。しかし、このピンチを何とか押さえると、2回からはストレートが低めに決まるようになったのだが、それでも逆球は多く7回には不運な2ベースが2本続き1点を許す。

 しかしこの近藤投手、高めにストレートに手が出て空振り三振を奪うケースが多かった。ストレートは140km/h前後だが回転の素晴らしいキレがある球で、明治大の関谷亮太投手のような感じだろう。ピンチでもどんどん高めのストライクゾーンにストレートを投げ込んできた。9回6安打11奪三振2四死球で1失点、制球は良くないものの四球がこれだけなのは、真ん中にストレートを投げても前には飛ばないという自信によるものだろう。

188cm90kgの3年生投手

 タイブレークから登板したはの金子丈投手、春のリーグ戦では4試合連続完封勝利を記録した大型右腕だが、先発、リリーフとフル回転し活躍をしている投手。この日はタイブレークの1アウト満塁の場面で登板すると、初の全国の舞台だったが落ち着いていた。120km/h台の大きな曲がりのチェンジアップで浅い外野フライに討ち取ると、続く打者には140km/hのストレートの後に変化球で打ち取り無失点に抑えた。抜群の度胸を持った投手で、下半身をあまり使わないような上体の力で投げるフォームだが、身長を活かして縦に大きく曲がる変化球を武器にする投手だ。長いイニングを見てみたい。

中日ドラフト3位

 中日からドラフト3位指名された桂依央利捕手は、打撃では第1打席でセンター前ヒットを放ったがその後は無安打、タイブレークでも4番の打席からではなく1番の打席からだった。リーグ戦でも4番を打ち打率.396で首位打者となったが、送りバントなどつなぎのプレーを見せていた。この日もチャンスにスクイズ(結果は失敗)をするなど、つなぎの打撃が持ち味のようだ。

 リードに関しては近藤投手は逆球が多く、高めのストレートも多く難しい投手だろうが、それでも何とか何とか引っ張っていた。変化球を投げさせるタイミングがうまい捕手だと思う。

 次は明治大と対戦する。つなぎの野球で1点をもぎ取りたい。

 サプライズな激励が劇的勝利を呼んだ。延長10回1死満塁。タイブレークから吉持亮汰がサヨナラ中犠飛を決めると、先発した近藤大亮は喜びを爆発させた。144キロの直球を武器に11奪三振で9回1失点。「チームが勝てば十分。あこがれの先輩とも試合前に会えうれしかった」。10回は金子丈にマウンドを譲ったが、準優勝を果たした82年以来、31年ぶりの4強に胸を張った。

 偉大なOB、谷が一塁側応援席から声援を送った。1年時の91年春に大学選手権に出場し、92年秋にリーグV。93年秋の打率5割6分5厘は今もリーグ記録で、チームのレジェンドの1人となっている。自身の去就は決まっていないが、母校の躍進に「なかなか(全国へ)来ないんで。こういう大会で応援するのは楽しみだった」と興奮気味だった。


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