東北楽天が新人選手の入団発表、選手の評価と戦力アップ分析

東北楽天ドラフトニュース2016年ドラフトニュース

東北楽天が2016年のドラフト会議で指名した14選手の入団発表を行った。改めて選手の紹介とチーム戦力のアップ度を予想してみる。

東北楽天2016年入団選手一覧

順位 選手名 位置 出身 身長体重 投打 契約金 年俸 背番号
1 藤平尚真 横浜高 186cm84kg 右右 10000 1500 19
2 池田隆英 創価大 181cm84kg 右右 7000 1200 30
3 田中和基 立教大 181cm75kg 右両 6000 1200 25
4 菅原秀 大阪体育大 183cm78kg 右左 4000 800 45
5 森原康平 新日鐵住金広畑 185cm88kg 右左 4000 1000 52
6 鶴田圭祐 帝京大準硬 180cm86kg 左左 2500 600 61
7 野元浩輝 佐世保工 181cm73kg 右右 2000 500 69
8 石原彪 京都翔英 171cm90kg 右右 1500 500 70
9 高梨雄平 JX-ENEOS 175cm80kg 左左 2500 800 53
10 西口直人 甲賀医療専門 183cm80kg 右右 2500 600 62
育1 千葉耕太 花巻東 190cm87kg 右右 200 240 128
育2 南要輔 明星大 175cm73kg 右右 200 250 129
育3 向谷拓巳 兵庫ブルーサンダーズ 170cm68kg 右左 200 250 130
育4 木村敏靖 履正社医療 176cm76kg 右左 200 250 131

 

新人選手の特徴

ドラフト1位 藤平尚真投手 期待度1年目:☆☆☆ 3年目:☆☆☆☆

今年のドラフト候補選手では大学・社会人を含めて馬力ではトップ5人に入る。151キロの速球は1年目から通用するほどの威力をもっている。課題は投球全体のコントロール。全体的に球が高い点もあり、練習やブルペンでコントロールの課題を見せるのか、横浜高では夏前まで背番号10だったし、U18では打者一人の対戦に終わっている。使う側に信頼を与えることができる投手になるために、ストレートの球威でバッターが手も足も出ない投手になっていくか、または低めに集められるようにすることだろう。レベルが高い分、この課題の克服は意外と難しいと感じさせ、1年目から期待できる反面、3年目にも同じ課題を抱えているかもしれない。

ドラフト2位 池田隆英投手 期待度1年目:☆☆☆☆ 3年目:☆☆☆

綺麗なフォームから151キロの速球を投げ、カーブ・スライダーもきれの良いものを持っている。4年春までは不安定さを見せていた投球も、最後のシーズンに結果を残し、田中正義投手よりもバットを押し込める球を投げていた。課題は変化球のコントロール、1球1球は素晴らしいものの甘い所にいく球もあり全体的な精度アップが必要。非の打ちどころがないくらいのフォームのため、1年目から通用しないとどこが悪いのか、どこを変えればよいのかを見つけづらいかもしれない。精神的に優しい面もあり、それも課題となり得る。

ドラフト3位 田中和基外野手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆☆☆

大学のリーグ戦ではそれほど強力ではない立教大打線の6番などを打ち、外野守備でもバックホームでアウトにして話題になるようなこともそれほどない。しかし、遠投125mという強肩や50m5.89秒の足、身体的なもので素晴らしいものを持っており、昨年の吉持亮汰選手を思い出させる。1年目から通用するとはいいがたく、持ち前の身体能力をプレーにつなげていく作業に、少し時間が必要だろう。それができたとき、新庄選手のような見ている人が驚くプレーをみせるかもしれない。

ドラフト4位 菅原秀投手 期待度1年目:☆☆☆ 3年目:☆☆☆

ストレートは最速151キロだが、140キロ前半の球も多く、それほどではないという印象を受ける。ただしある程度低めのコントロールは期待できる。そして特徴は変化球で、高校時代はナックルカーブ、大学では縦のスライダーを投げ奪三振率が高い。プロでの試金石はこの変化球で三振を取ることができるか。リリーフでの起用が最初は多くなるだろう。ただ、まだ戦も細い選手でフォームに無駄もあまりないため、体力のベースアップも期待でき、コントロールを活かした先発型になるかもしれない。

ドラフト5位 森原康平投手 期待度1年目:☆☆☆ 3年目:☆☆☆☆

フォームはまだぎこちなさもあり、開くところもあり、球も全体的に高い。しかし力のある上体から投げられる150キロの球は非常に楽しみなものがあり、大学卒社会人で24歳だが藤平尚真投手とほぼ同じくらいの力と課題があるように見える。150キロの速球で押し切れるかが1年目のポイント、高めの球をカットされると苦しくなる。

ドラフト6位 鶴田圭祐投手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆☆

149キロの速球を投げる左腕で、キレの良い変化球もある。ただし、やはり準硬式出身という事で、硬式で練習をしたり登板をしていく事に対して、故障をせずに対応していく事ができるか、またこれまでの練習環境とは大きく変わるため、プロの練習量についていけるか、また対戦する打者のレベルも当然大きく変わってくるので、そのレベルに苦しく事は予想される。それを乗り越えらるか。

ドラフト7位 野元浩輝投手 期待度1年目:☆ 3年目:☆☆

140キロ後半の威力ある球をなげ、シュートを武器にする投手。2年秋から球速を13キロアップさせた球上昇カーブと、一通りの変化球も使える点で将来性を期待している。3年目でファームでローテーションの軸となっていれば。4年目5年目に期待したい選手

ドラフト8位 石原彪捕手 期待度1年目:☆ 3年目:☆☆

ドカベン捕手、打撃については体格から豪快なスラッガーをイメージさせるかもしれないが、球を見ていく選手で当たりも鋭いというよりは左右に打ち分ける感じ。球団やファンが期待するものと違いを意識せず、自分のバッティングスタイルを貫いてほしい。肩もそこそこあるが、打撃・肩、共にアピールを続けたい。

ドラフト9位 高梨雄平 期待度1年目:☆☆☆ 3年目:☆

140キロ前半の球と変化球を織り交ぜる投手で、社会人ではどのチームにもいそうな選手でもある。しかしプロのスカウトは左の社会人投手の場合、ある一球に注目し、これが投げられればプロのリリーフで使える、と判断する事があるようで、まさにその球があったのかもしれない。その球を数多く投げることができ、リリーフでワンポイントで左の強打者を抑えられれば、起用は多くなりそうだ。

ドラフト10位 西口直人投手 期待度1年目:??? 3年目:???

高校時代の映像でしか確認できず、専門学校で最速149キロを記録するまでになり、スカウトも「ゆったりした投球フォームや体つきなどソフトバンクの千賀滉大投手のようなタイプ」と評価しているという。

育成ドラフト1位 千葉耕太投手 期待度1年目:なし 3年目:☆☆

190cm87kgの大型投手、球速は今のところ144キロだが将来は150キロ近くまでは持ってこられるか、高校時代に大谷翔平選手のように覚醒させることはできなかった。フォームは思い切り腕を振ることができていない。下半身の強さがなくコントロールに不安があるのだろう。西武なども注目した潜在能力に期待をしたい。

育成ドラフト2位 南要輔内野手 期待度1年目:なし 3年目:☆

担当スカウトは「守備と足は上で勝負できる。足の速さは楽天でも上の方にいく。守備と走力はあるので1軍に行くにはプラスアルファで打撃を磨いてほしい」と評価する。打撃については選球眼があり、こつこつと当てていくタイプで、パワーをつけていく事が必要。

育成ドラフト3位 向谷拓巳内野手 期待度1年目:??? 3年目:???

大和広陵高校では2番打者、50m5.69秒を記録した足が期待される。打撃は流し打ちでサード、ショートを狙い出塁を目指す。

育成ドラフト4位 木村敏靖投手 期待度1年目:??? 3年目:???

外野手として遠投116m、投手として152キロを記録する。高校時代は鋭いスイングを見せる打者として注目された。

チーム全体の戦力アップ 1年目:☆☆ 3年目:☆☆☆☆

1年目の序盤から1軍でに出られそうなのは池田投手、菅原投手か。ただし確率からいうとこの二人もそれほど高くは無いように思える。素質の高い選手を獲得した反面、リスクも高い選手をそろえた印象で、1年目はそれほどは期待できないが、3年目にはこのうちの2人くらいが球界を代表するような活躍を見せる選手になるかもしれない。

この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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