昌平の右の大砲・吉野創士選手が、春季埼玉大会の準決勝・浦和学院戦で、県営大宮球場のレフト芝生席中段に飛び込む大きなホームランを放った。この日は8球団のスカウトが視察をしている。
拾うバッティング
吉野創士選手は初回、1アウト2塁の場面で打席に入ると、浦和学院の146キロ右腕・三奈木亜星投手のスライダーを捉え、ホームランを確信した吉野選手は一塁ベース上で大きく飛び上がり喜んだ。打球は両翼99mに高い壁のある球場のレフト芝生席中段に飛び込んだ。
「外のスライダー。前の真っすぐをファウルにしていて真っすぐに張っていたけど、態勢を崩されても自分らしく拾うバッティングができた」と話す。吉野選手は練習でも「大きく弧を描くようにバットを振るのを心掛けている。」と話し、ややアッパー気味に下からバットを出す練習もしている。
186cm79kgと体もある。まだ線の細さを感じるものの、長打力はトップクラスのものを持っている。この日は8球団のスカウトが視察に訪れたが、
○千葉ロッテ・榎チーフスカウト:「長打力のある右打ちの野手として注目している。マリーンズジュニアのメンバーでもあったし、リストが柔らかい」
○広島・尾形スカウト:「昨年の井上とは違うタイプだが、今年右打ちの高校生で飛ばす力を持った選手はそんなにいない」
○巨人・水野スカウト部参与:「高校生で、あそこまで飛ばせる。それくらい力があるのは分かっている。体幹が鍛えられたら、とんでもなくなると思う。今後も、追いかけて見ていきたい」
と話し、右の大砲として将来性を高く評価した。
スイングは速く、そしてバットをしならせるようにヒットを打てる。ただし、まだバットを思い切り振って当たればというような感じで、確実に仕留めるという所まではもう少しという印象。それでも体が更にできれくれば、将来は非常に楽しみな選手になると思う。
スタンドにはプロ8球団の関係者が視察に訪れた。ロッテ・榎チーフスカウトは「長打力のある右打ちの野手として注目している。(千葉・浦安出身で)マリーンズジュニアのメンバーでもあったし、リストが柔らかい」。広島・尾形スカウトは「昨年の井上(花咲徳栄→ソフトバンクD1位)とは違うタイプだが、今年右打ちの高校生で飛ばす力を持った選手はそんなにいない」とリストに上げる。
準々決勝の浦和実戦では2打席連続の申告敬遠など打撃でアピールできていなかったが、この日は8球団のスカウトが視察する前で「弧を大きく描くように振る」意識で、持ち味を発揮。巨人の水野スカウト部参与は「高校生で、あそこまで飛ばせる。それくらい力があるのは分かっている。体幹が鍛えられたら、とんでもなくなると思う。今後も、追いかけて見ていきたい」と高評価した。

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