埼玉西武は、育成ドラフト4位で指名した法政大の是澤涼輔捕手に、竹下スカウトが指名あいさつをした。対面で是澤選手はスカウトに「僕のどこをみたのですか?」と質問した。
リーグ戦出場4試合
法政大の捕手が指名と聞くと、そうだろうなと思うかもしれないが、是澤涼輔選手は東京六大学リーグで出場はわずかに4試合、成績も3打数ノーヒットというものだった。体も178cm79kgと非常に恵まれているというわけでもなく、指名された理由は本人にも分かっていなかった。
この日の面談では質問する内容として、「指名理由」「最初に見てもらえた試合」などの項目を質問したが、竹下スカウトは「いつ来てもグラウンドでバットを振っている」と話し、その後、遠投110mの肩の強さ以上に二塁送球が力強いと感じるようになったという。また、ブルペンでも大きな声で投手を励ましており、「野球に対する姿勢、捕手はいろんな投手の球を捕る。いちばん大事なものを持っている」と評価した。
是澤選手は、「ノーヒットでのプロ入りとなりますが、しっかり練習して早くプロ初安打を打ちたいです」と大学がノーヒットでもプロで安打を打ちたいと話した。


プロのスカウトが目を配るのは試合だけではない。竹下スカウトは回想した。「いつ来てもグラウンドでバットを振っている」。春の時点では名も分からぬ「あの22番」がだんだん気になる存在になった。見ると、二塁送球は力強い。遠投110メートルの肩は数字以上に大きな可能性を感じさせた。その一芸に加え、キャッチボール、大きな声を響かせるブルペン捕手の姿も魅力だった。決め手は「野球に対する姿勢。捕手はいろんな投手の球を捕る。一番大事なものを持っている」。それが是沢が聞きたかった疑問への答えだった。

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