社会人野球日本選手権では、東京ヤクルトがドラフト1位で指名した東芝の吉村貢司郎投手、福岡ソフトバンクがドラフト2位で指名した日本製鉄鹿島の大津亮介投手がそれぞれ登板し、その力を見せた。
それぞれ力を見せる
今年の社会人NO.1右腕と注目された東芝の吉村貢司郎投手、ドラフト会議では東京ヤクルトが1位指名をした。
この日はバイタルネットとの試合でリリーフとして8回途中から登板すると、9回までの1回2/3を1安打3奪三振で無失点に抑えた。もともと6点差あったものが2点差まで迫られ、相手に勢いがある中で152キロのストレートを投げ込み、その勢いを止めた。
150キロ前後のストレートと得意のフォークボールで3三振を奪う力投に、この日は東京ヤクルトの橿渕スカウトグループデスクが視察した。東京ヤクルトは惜しくも日本一を逃したが、オリックスの差として投手力が挙げられる。吉村投手は来年から、日本一奪還のための戦力となりそうだ。
吉村投手は「都市対抗と日本選手権とずっと言っていたので心境の変化はない」と話し、ドラフト指名後初となる登板にも通常通りの投球を見せた。まず、社会人で日本一を手にし、プロ野球での日本一に挑戦する。
また、福岡ソフトバンクがドラフト2位で指名した日本製鉄鹿島の大津亮介投手も、クラブチームチャンピオンの大和高田クラブを相手に9回を投げ、4安打7奪三振2失点とその力を見せた。
初回に先頭から連続死球を与え、ノーアウト1、3塁から併殺の間に1点を失なった。その後は140キロ中盤の速球とカットボールなど多彩な変化球を織り交ぜ、相手打線を翻弄したものの、味方打線が抑えられて0-2で敗れ、社会人野球最後の投球となった。「2年間、主力で投げさせてもらえて、自分が成長できたのはこの2年間のおかげ。感謝しています」と話した。
社会人出身の投手だが、まだ体の線も細く、福岡ソフトバンクもこれから成長する選手と期待をしてドラフト2位で指名した。即戦力となるか、少し育成で時間をかけるかは来年に入り、キャンプやオープン戦で判断されることになりそうだ。



9回も150キロ近い直球とフォークを主体に2つの三振を奪うなど無失点。バックネット裏でヤクルト・橿渕スカウトグループデスクが見守る前で圧巻の投球を披露した。


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