大学野球選手権が開幕し、大阪商業大の154キロ右腕・上田大河投手が、星槎道都大の153キロ左腕・滝田一希投手とのドラフト候補対決に投げ勝った。12球団のスカウトが視察し、上田選手を高く評価している。
関西の大学生投手の中でトップクラス
上田大河投手はこの日、最速は巨人のスピードガンで147キロだったが、富山監督が「7〜8割の力でピッチングをしていた」と話した。スプリット、スライダーなど、多彩な変化球を織り込んで投球し、7回1安打7奪三振1失点のコールド勝ちで完投勝利を飾った。
滝田一希投手との対決に、「どの球種でもカウントを取れたのがよかったです。相手がいい投手なので1点勝負と思っていた。初回はヤバいと思ったけど、主将の自分が下を向いたら、みんなが下を向いてしまう。しっかり切り替えて、修正できました」と話した。
この日は12球団のスカウトが視察、
東京ヤクルト・小川GM:「曲がり球もうまいし、全ての球でカウントをつくれる。ゲームをつくる能力が高い印象。いろんなパターンの抑え方がある。馬力があり強い投手だと感じた」
北海道日本ハム・稲葉GM:「両サイドにコントロールもいいしフォークも落ちている。カットボールがいいところに決まっていた。投げる馬力もある。ピンチでも強い投手」
巨人・水野スカウト部長:「関西の大学生投手の中ではトップクラス。春はいま一つだったが、今日は良かった。直球の角度もいいし、スライダー、カット系も使える」
中日・松永スカウト部長:「変化球、特にカットボールが良かった。」
と評価した。
また、大商大の先輩で東京ヤクルトの大西投手が視察し、「上田選手を中心にいい投手陣がそろっていますし、打線も振れていた。まだ全国優勝がないので、今年こそ達成してほしい。監督や後輩たちに会うと、パワーをもらえます」と話した。
球の勢いは滝田投手のほうがあるように見えたものの、ストレートや変化球の精度、そして経験に裏打ちされたピッチング、やや抑え気味で投げる上田投手の底の深さを感じさせた。昨年12月の合宿や今年春もあまり良くなかったように見えたが、ここに調子を持ってくるのはさすがと言える。ドラフト1位で消えるのは間違いないと思う。






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