三重・高田高校で最速150キロ超の球を投げる中山勝暁投手が、初戦で強豪の三重高に敗れ、短い夏が終わった。試合後にはプロ志望を表明した。
医師かプロか
優勝候補の三重高との初戦に先発した中山勝暁投手は、序盤から140キロ台の威力あるストレートを投げる。しかし2回2アウト1塁の場面で二塁打で同点に追いつかれると、味方のエラーで勝ち越しを許した。5回までに8安打を許す苦しいピッチングとなった。「初回はゾーンで勝負できていたけど2回から5回がよくなかった」と話した。
それでも「フォームの乱れに5回に気づいたので、後半は修正できた」と、後半は変化球を使い粘った。そして最速146キロのストレートも威力を見せた。7回以降は右足がつった状態だったが、高校野球最後の試合を最後まで投げ続けた。8回完投、9安打3奪三振7失点、試合後には「もっとやりたかったなという気持ちがこみ上げてきた」と話した。
この日は12球団18人のスカウトが視察をした。
広島・松本スカウト:「春と比べて直球が狙った所に投げられていた。変化球でも腕が振れて、キレもいい」
中日・米村シニアディレクター:「きょうの結果にかかわらず、これからも鍛錬を積んでほしい」
中日・清水スカウト:「球が強い。素材の部分はかなりいい」
オリックス・谷口スカウト:「体があって、馬力がある。もう一つ変化球があれば勝負できるのでは」
千葉ロッテ・田中スカウト:「まっすぐに力がある。回転数を含めて、そこに魅力や可能性がある」
中山投手は試合後に、「出します。より高いレベルでやってみたい。秋まではプロを目指しながら、勉強もおろそかにせず過ごして、指名がなければ大学を受けます」とプロ志望届を提出する事を明らかにした。祖父は医師で中山投手も進学校で勉学に励み、医師を目指してきたが、「一番の決め手は練習で150キロが出た時。高校野球では計り知れないレベルだとは思うけど、そういう人たちとやってみたい」とプロ志望の意思を固めた。ドラフト会議では支配下での指名があればプロへと進む。
スカウトのコメントを見ても素材を評価しており、昨日の投球を見る限りは、個人的には育成ドラフトでの指名という評価になる。しかし、中山投手の可能性を感じ、支配下ドラフトで指名する球団もあるのではないかと思い、ドラフト会議では下位での指名となりそうだ。





コメント