高校通算39本塁打の長打力と、50m5秒台の足を持つ遊撃手、東海大熊本星翔の百崎蒼生選手が甲子園で2安打を記録した。
転校から
東海大相模から転向し、規定により1年間、公式戦でのプレーができなかった百崎蒼生選手が、東海大熊本星翔のユニフォームを着て甲子園でプレーした。
初回、右中間への2ベースヒットを放つと、6回にもレフト前ヒットを打ち2安打1得点、それでもチームは浜松開誠館に敗れ、百崎選手の甲子園でのプレーは1試合に終わった。
しかし、百崎選手には濃すぎる1試合だった。9回には先頭打者でセカンドゴロ、左足首を痛めているが全力で一塁にヘッドスライディングを見せた。そしてベンチに戻ると涙を抑えきれずに号泣しながら試合終了を迎えた。「東海大熊本星翔に転入させてもらって、本当にお世話になったんで、このチームが終わりと考えると。グラウンドで楽しくみんなで野球をする姿を思い出しこみ上げました。楽しかった思い出が一番強いです」と話した。
東海大相模では1年時からレギュラーとして出場していたが、「周りに強く言い過ぎた」と求めるものが高く、次第に野球部の雰囲気に合わなくなり、地元の熊本へ戻って転入していた。
スカウト評価と進路
この日、視察したスカウトからは高評価が聞かれた。
埼玉西武・渡辺GM:「パワーがあり、広角に打てる選手。走攻守がそろっていてバランスがよく、穴がない。」
東京ヤクルト・橿渕スカウトグループデスク:「コンタクト能力が高く、広角に打つことができる。バットに当てることがうまい。」
中日・音チーフスカウト:「リストが強くて体も強い。飛ばす能力もあるし、守備でも動けるようになった」
動きの良い遊撃手で、スラッガーというよりは足も活かしてヒットを量産していくようなスタイルになるかもしれない。ショートの守備はもっと磨きたいところもあり、将来的には足を生かした外野でのプレーもあるかもしれない。
今後について百崎選手は「プロ野球選手になりたいなというのは小さいころから今まで変わってないです。高いレベルを目指しています」と話したものの、「今日の結果的にも厳しいところがあったんで、もう一回考え直して、どうするか決めていきたいと思います」と進路を未定とした。
打撃と足のある選手で、プロ志望届を提出すればドラフト4位前後での指名があるのではないかと予想する。


▽西武渡辺GM パワーがあり、広角に打てる選手。走攻守がそろっていてバランスがよく、穴がない。
▽ヤクルト橿渕スカウトグループデスク コンタクト能力が高く、広角に打つことができる。バットに当てることがうまい。





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