夏の甲子園大会では準決勝が行われ、神村学園が仙台育英に2-6で敗れた。左のエース・黒木陽琉投手がリリーフで粘りの投球を見せた。プロ志望届を提出しプロ入りを目指す。
大学進学から
この日もいつも通り、右のエース・松永投手が先発をしたが、仙台育英は足を使った攻撃で攻略にかかり、2回に1点を失い、なおも2アウト2塁のピンチで左のエース・黒木陽琉投手が早くも登板する。
このピンチを抑えたものの、3回にヒットと犠打などで1アウト3塁のピンチにスクイズを決められ、さらに暴投と安打の後に、バックススクリーン横に飛び込むホームランを浴びた。「厳しく投げないといけないところで、真ん中に入ってしまった。あの場面で踏ん張れなかったのが悔しい」と話した。それでも、4回以降は5イニングを1失点に抑えるなど粘りの投球を見せた。
自信をつけた大会となった。黒木投手は高校1年時に左肘を痛めて「もう野球はできない」と医師から宣告され、その後に懸命のリハビリを重ねて投げられるようになったものの、昨年秋の九州大会のメンバーにも選ばれないなどベンチ入りができなかった。
それでも母から「メンバーに入れないのは、何かが足りないということ。それを自分で見つけない限り、メンバーには入れないよ」と指摘されると、ベンチ入りを外れた翌日から早朝3時のランニングを1ヶ月間続けた。すると小田監督も「すごく前向きに努力をできるようになった」と変化を感じとり、左のエースとして活躍する選手となった。
最速146キロを投げる左腕投手として注目されていたものの、大学に進学することを決めていた。しかし、今大会で見せた投球が自信となり、「プロの方にスカウトいただければ、プロ野球の方の世界に入りたいです」とプロ志望をすることを表明した。「プロ野球で一流の選手になって、多くの方に感動や勇気を与えるような選手になりたいです」と話す。そして「早くプロに入って活躍し、親を楽にさせてあげたい。日本を背負える投手になりたい」と一人で育ててくれた母親への感謝の思いも込めた。
素材型の投手だし、進学と見ていたスカウトも多いと思うが、ずっと見てきたスカウトにとっては、大きく急成長した黒木投手の姿は今後も成長する選手だと見えるだろう。プロ入りすれば楽しみな投手になると思う。







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