秋季高校野球近畿大会は決勝が行われ、大阪桐蔭の151キロ1年生・森陽樹投手が公式戦初先発し7回3安打9奪三振無失点の好投、最速149キロを記録する圧倒的なピッチングを見せて優勝した。
バケモン
選手に対する言葉遣いが変わってゆき、かつて使っていた表現はしなくなっているが、この日の森陽樹投手にスカウトが驚きとともに発した言葉は「バケモンですね」だった。もちろん圧倒的な投球に驚嘆とリスペクトを込めた言葉だ。
森投手は189cm86kgの体があり、この近畿大会1回戦の高田商戦で151キロを記録した。そしてこの日は試合に向かうバスに乗り込む際に西谷監督から公式戦初先発を告げられた。「常に先発で、やってやろうと思ってます。後ろに何人もおるから、飛ばしていけと言われました」と話した。
まさに圧巻だった。大きな体から投げられるストレートは角度よく、そしてボリューム感を持ってキャッチャーミットを叩く。変化球も投げたが、とにかくストレートの良さに圧倒される。対戦した京都外大西の上羽監督も「1年生ですよね。素晴らしい。良い投手なので、アレ狙ってコレ狙ってはできない投手」と話し、やや腕が緩むと見たカーブを見極める事しか指示を出さなかったという。
7回を投げて3安打9奪三振、「先発した練習試合も含めて、一番の投球ができました」と話す。視察をしたスカウトは「バケモンですね」と話した。目標としている投手は千葉ロッテの佐々木朗希投手だが、その佐々木投手が1年秋から2年夏に徐々に注目される様になって行ったのをやや先取りしている感じがする。
3年になった時に今よりも更にすごくなれるのかを心配してしまうほど、もうプロに行ってもいいくらいの投球を見せたが、西谷監督も藤浪晋太郎投手と比較し、「まだまだこれからの投手です」と話す。
3年時の3月に佐々木朗希投手が見せた圧倒的な球を。森投手はこれから大阪桐蔭のメンバーとして、勝つ事が求められると思うが、照準を3年春にくらいに合わせて、今以上の投球を求めて行って欲しいと心から期待したい。



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