最速150キロを投げる報徳学園・今朝丸裕喜投手と、152キロの速球を投げる神戸弘陵の村上泰斗投手の兵庫県の150キロ投手同士の投げ合いを、10球団13人のスカウトが視察した。
今朝丸投手
センバツに出場する報徳学園、この日は150キロ右腕の今朝丸裕喜投手が先発すると、最速147キロのストレートを投げ、高めのストレートで空振り三振を奪った。3回を投げて2安打、無四球で5奪三振無失点と好投を見せた。「ストレートで空振りが取れた。今日はゾーンで勝負すると決めていたので、それができたのがよかった」と話した。
この投球を10球団13人のスカウトが視察、巨人は水のスカウト部長と担当の岸スカウトの2人で視察し、岸スカウトは「バランスを気にして投げているなか余力も感じました。将来楽しみな投手。非常にワクワクしています。スピードというよりも角度があり、空振りを取れるストレートだとあらためて再確認できました。指先も器用で、フォークでも空振りを取れる。体がまだ細いことも伸びしろ」と評価した。
オリックスも牧田編成副部長と谷口スカウトが視察し、谷口スカウトは「甲子園でも注目される投手。柔らかさもあって、球持ちもコントロールもよかった。高校生の中では十分注目されるピッチャーになると思う」と評価した。
対する神戸弘陵も152キロ右腕の村上泰斗投手が先発したが、3回3安打1奪三振4失点と苦しい投球となった。立ち上がりに2アウトから連続四球を許し、この回は抑えたものの2回にはホームランを浴びると、3回には2ベースヒットの後に連続し四球でノーアウト満塁とし、暴投と犠牲フライで3点を許した。
「今年最初の試合で緊張もあって、自分の投球ができなかったのが悔しいです。きょうは下半身のバランスが乱れることが多かった。相手はセンバツに出るチーム。三振が少ないなと思いました」と話した。
それでも球速は149キロを記録し、今朝丸投手を上回った。「今のところプロ一本と考えています」と話し、進路はプロ一本に絞っている。視察した巨人の岸スカウトは「体に力のある投手。体の強さが魅力」と評価したが、中日の山本スカウトは「ストレートが力強い。ただ、球威を求めて力み、バランスを崩すことがある。左足を踏み込んだときに上体が流れる。それが制球を乱した原因なので、その課題を夏に向けてどう解消していくか注目したい」と話した。
相手の今朝丸投手については、「ベンチから見て、今朝丸投手は背が高くて投げ下ろしてくるので、打ちにくいやろうなと思いました。自分より上の投手とやれたことは自信になります」と話した。
村上投手はいろいろと課題の指摘やアドバイスのようなコメントをいただくことになると思うが、課題を解消しようしようとして本来の良い所を消さないように、アドバイスは感謝しながらも受け流し、自分で考えて納得しているやり方で、成績が残せるようにしてほしいと思う。
兵庫県には神戸国際大付の津嘉山憲志郎投手や、須磨翔風の槙野遥斗投手といったプロ注目投手もおり、これからもスカウトが姿を見せる事になりそうだ。






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