前橋商で192cmから148キロの速球を投げる清水大暉投手が、春季群馬大会で9回1失点で完投し勝利した。
7球団視察しヤクルトが評価
清水大暉投手は192cmの長身に、体重が昨年から7kg増えて92kgとなった恵まれた体を持ち、球速は昨年春に148キロを記録しているが、この春にどのような成長を遂げているか注目された。
この日は3回までパーフェクト投球を見せたが、際どいところがボールとなったり、変化球が決まらずにやや苦労しながら投げていた。そして4回に2アウトから四球で初めてのランナーを許すと、盗塁からライトへのタイムリーヒットで1失点をする。
しかし失点はこれだけに抑えた。5回にも1アウト3塁のピンツを無失点に抑えると、8回も先頭打者に2ベースヒットを許しながらも三振などで得点を与えなかった。ストレートは大体143キロくらいで、136キロから最速146キロまでの間くらい、9回の最後の打者にも144キロを記録し、力は抑え気味で9回を投げたと思う。
また、スライダーなどタイミングを外す球も中盤から後半はカウントを取れるようになり、9回5安打8奪三振1失点、135球の完投で1回戦を強打で勝ちあがった東農大二を抑えた。
この日は7球団のスカウトが視察をしたが、東京ヤクルトの橿渕スカウトグループデスクは「打者や状況を見ながら投げていた。まだまだ体ができていないけど、146キロが出る。これだけ大きくて楽しみ」と評価した。
まだ課題はたくさんある。「最近は調子が良くなくて、直球がカット気味になる。きれいな縦回転になるように見直したい。」と話すようにスライダーのように動くストレートがあり、右打者と左打者で投球の差が見られた。昨年夏の良い時の快速球という球ではなく、苦労をしているのがうかがえる。また、三盗も含めて3つの盗塁を許すなど、クイックなどの技術も磨いてく必要がある。
「春の関東大会に出て、より加速して夏に入りたい」と話す清水投手、まずは9回を1失点に抑えて完投できたことは大きな自身になると思う。その上で、昨年の良かった時のストレートを投げることができればと思う。前でリリースすることを意識しているのかわからないが、その点では今日投げあった東農大二の山田琉聖投手のフォームは参考になるかもしれないと思った。
東農大二2年・山田投手も143キロ
東農大二の山田投手も素晴らしかった。182cm71kgと線はまだ細いが、最速143キロで140キロ前後のストレートが外角に見事に決まる。
4失点し清水投手との投げ合いに敗れ、「向こうの方が1枚も2枚も上手でした。自分が1年後、ああなれるように。真っすぐのスピードは追いつきたい」と話すが、体重が80kgに乗った頃にどのような投手になっているのか非常に楽しみだ。来年、追い続ける投手となりそうだ。


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