横浜隼人の150キロ右腕・沼井伶穏投手と横浜創学館の147キロ右腕・鈴木圭晋投手が対戦し、8球団19人のスカウトが視察をした。敗れた横浜創学館の鈴木投手はプロ志望を表明した。
「一球の質がよい」
この日は雨が振るマウンドで行われたプロ注目投手の対決、横浜隼人の沼井伶穏投手は最速145キロのストレートに得意のフォークボールの2種類のみで、4回までパーフェクトに抑え6回までノーヒット投球をみせる。9回まで投げきり3安打2失点に抑え、2試合連続完投勝利を挙げた。
「レベルの高い相手にしっかり投げきることができました」と横浜創学館打線を抑えたことに手応えを感じた。この日は誕生日で応援席から祝福の曲が流れると、「あれだけの人たちが自分たちを応援してくれている。絶対勝たないといけない」と話し感謝していた。この日は9番バッターとしても2回にタイムリー3ベースヒットを放った。
この日は8球団19人のスカウトが視察し、東京ヤクルトの小川GMは「バネがあり身体能力が素晴らしい。一球、一球の質が良い」と評価した。
「1軍で投げられる投手に」
対する横浜創学館の鈴木圭晋投手は、この日は0-4の5回から登板をすると、4回をノーヒット2奪三振に抑える好投を見せたが、攻撃で2点の反撃にとどまり、2-4で敗れて夏が終わった。「ピッチングは良かったんですけど、チームとして勝ちたかった。悔しい」と話した。
鈴木投手は183cmから147キロの速球とキレの良いチェンジアップを投げる投手として注目され、この日も140キロ台を連発した。この夏は3試合全てにリリーフで登板し、11回を投げて無失点だった。
試合後に、「自分の夢。1軍で投げられる投手になりたい」と話し、育成指名でもプロに行くことを明言した。視察した巨人の榑松スカウト次長は「腕づかいが柔らかく、バランスがいい。右打者のインコースにも投げられ、将来性がある」と評価した。
ともにプロ入りの可能性が高い投手で、鈴木投手は育成ドラフトで、沼井投手は4位前後の指名となると予想される。プロで再び投げ合う機会もあるだろう。その場面が1軍やオールスターであれば良い。



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