東京新大学野球の春季リーグでは、今秋ドラフト1位候補として注目される創価大学の立石正広内野手(4年・高川学園)が、走攻守にわたる活躍でその実力を改めて示した。この日の杏林大戦でマルチヒットを放ち、俊足、そして堅実な守備も披露。スタンドには巨人、横浜DeNAなど集まったNPB6球団のスカウトから、その高いポテンシャルを絶賛された。
ドラフト1位候補が走攻守で魅せる!6球団スカウトの前でマルチ安打
立石正広選手は「3番・二塁手」として先発出場。2回には逆方向となる右中間に適時二塁打を放ち、貴重な追加点をたたき出した。4回にも左前安打を放つなど、広角に打ち分ける技術も見せ、8回には遊ゴロながら打点をマークし、勝負強さも発揮した。4打数2安打2打点と打撃でチームの勝利に貢献した。
走塁でもその能力を見せつけた。初回に四球で出塁後に二塁に進むと、持ち味の50メートル6秒0の俊足を飛ばし、単打で一気にホームへ生還。二塁守備でも堅実なプレーで失点を防ぐなど、走攻守にわたるレベルの高さを示した。この活躍に、NPB6球団のスカウトが熱い視線を送った。
立石選手のプレーを視察した6球団のスカウト陣は、その高いポテンシャルを絶賛した。
巨人・大場豊千スカウト:「スイングの力強さ、スピードは大学でもトップレベル。バネがあり、二塁から本塁に帰ってくる加速力ある走塁や、肩の強さも魅力。二塁も守れ、ポテンシャルが高い。右の打者では西川と同レベル」
横浜DeNA・八馬アマスカウトディレクター:「右打者でロングを打てて、身体能力も高い。どのチームもほしい選手なのでは」
と語り、巨人のスカウとは昨年の千葉ロッテドラフト1位で、1軍でもその力を見せている西川史礁選手クラスと評価した。開幕戦で初打席初球本塁打を放った際も、日米12球団のスカウトから絶賛されており、その高い評価は継続している。
満足しない向上心!目標達成へバットを振り抜く
この試合でマルチ安打を記録しながらも、立石選手は試合後に「2本打てたけどこの程度じゃ満足できないです」と語った。東京新大学野球リーグにおいて、昨年春秋2季連続で首位打者を獲得し、3季連続で三塁手のベストナインにも選出されるなど、既に大学球界で確固たる実績を残している。
大学ラストイヤーとなる今シーズンの目標には、春秋を通じて打率4割超え、そして10本塁打という高い数字を掲げている。これまでに東京ヤクルト・橿淵スカウト育成グループデスクも「バットの出方がいいので、どんなボールにもコンタクト出来る」と評価するようにその打撃技術はすでに高く評価されている。
しかし立石選手は打撃だけの選手ではない。この日見せた俊足はもちろん、サードやショートを守ると、プロでもなかなか見られないようなファーストへの送球を見せる。阪神の佐藤輝選手のように長打力もあり、足や肩も一流の選手であることは間違いない。
昨年は3年生ながら侍ジャパン大学日本代表にも選ばれ、国際大会で主軸を任された、これまでも多くの舞台で活躍してきた経験も、彼の大きな強みとなっているが、立石選手が最終的に目指すのは、世界だろう。
立石正広選手 プロフィール
- 氏名: 立石 正広(たていし まさひろ)
- 所属: 創価大学 4年
- ポジション: 内野手(主に二塁手、三塁手経験あり)
- 出身: 山口県防府市
- 生年月日: 2003年(平成15年)11月1日(21歳)
- 経歴: 華浦スポーツ少年団(小学)- 高川学園リトルシニア(中学)- 高川学園高等学校 – 創価大学
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 180cm・86kg
- 50メートル走: 6秒0
- 特徴: 走攻守三拍子揃ったドラフト1位候補の内野手。高い身体能力と確実性、長打力を兼ね備える。東都大学リーグで2季連続首位打者、3季連続ベストナイン受賞。


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