高校通算140本塁打を放ち、2023年のドラフト1位候補として注目されたが、アメリカの大学でのプレーを希望して昨年にスタンフォード大学に入学した佐々木麟太郎選手(20=花巻東高出身)が、ノートルダム大学戦で待望の今季第5号となる2ランホームランを放った。この日も巨人、埼玉西武など3球団のNPBスカウトが熱視線を送った。
16試合ぶり待望の一発!通算140本塁打男が魅せたパワー
この日は4点を追いかける6回一死一塁の場面、打席に立った佐々木麟太郎選手は、カウント1-1からの3球目の低めのチェンジアップを強振し、打球は右翼席へ軽々と運ばれ、自身にとっては16試合ぶりとなる待望のホームランとなった。
佐々木選手の活躍はホームランだけではなかった。8-8で迎えた7回の第4打席では、内角低めへのスライダーをうまく捉え、右翼線への勝ち越しとなる適時二塁打を放った。見逃せばボール球になる可能性もあった難しい球であったが、肘を畳みながら右翼線へ運ぶ技ありの一打であった。
NPBから3球団、巨人は水野スカウト部長が評価
前日に巨人、埼玉西武などNPB3球団のスカウトが視察に訪れていると報じられたが、この日も同じ3球団が視察しており、スタンドで視察していた巨人の水野雄仁編成本部長代理スカウト担当は、まず本塁打について「低めの変化球でしたけど、軽々とね。さすがの飛距離だなと思います」と話した。
また、7回の勝ち越しのタイムリー二塁打についても、「バットが内側から入って、詰まりながらも、しっかり打てたから切れなくて、フェアゾーンに入った」と話し、その打撃技術の高さを評価した。
原点回帰で復調へ!「一番大事なのはしっかり振り切ること」
直近の試合で安打が出ておらず、チームも連敗していた中で迎えたこの日の試合。佐々木選手は「いろいろ考えてましたけど、最終的に大事なのはしっかり振り切ることなのかなと。自分自身、見失ってたものがあったんですけど、一番大事なものってそこだなと思ったんで。続けていきたいです」と、バットをしっかり振り切るという基本に立ち返る重要性を再認識したという。
打順も6番に下っているが、2回の第1打席で見せた一塁側への特大ファウルが、スラッガーとしての感覚を呼び覚ますきっかけとなった。第2打席の死球のあとに待望のホームランが飛び出し、復調への確かな手応えを感じている。
この日も、巨人、西武を含むNPB3球団のスカウトが視察に訪れており、秋のドラフト会議に向けて、重要なキーマンになってくる可能性もある。
佐々木麟太郎選手 プロフィール
- 氏名: 佐々木 麟太郎(ささき りんたろう)
- 所属: スタンフォード大学
- 出身: 岩手県
- 経歴: 花巻東高等学校
- ポジション: 内野手(主に一塁手)
- 投打: 右投左打
- 年齢: 20歳(2025年4月時点)
- 高校通算本塁打: 140本
- 特徴: 高校野球史上最多の通算140本塁打を記録したスラッガー。米国スタンフォード大学に進学し、更なるレベルアップを目指す。パワーと打撃技術を兼ね備え、NPBスカウトからも注目される。
- 米国大学リーグ成績(今日時点): 36試合出場、打率.257、5本塁打、30打点


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