全国高校野球選手権京都大会は4回戦が行われ、龍谷大平安が京都外大西に3-4で惜敗し、4回戦で姿を消した。プロ注目の鏡悠斗選手(3年)は、「1番・右翼」で出場し3安打と気を吐いたが、チームを勝利に導くことはできず。試合後、涙ながらに恩師への思いを語り、卒業後はプロ志望届を提出する意向を明言した。
3安打の奮闘も夏が終わる
主将として、そしてプロ注目選手として臨んだ最後の夏。鏡悠斗選手は初回、打球処理を誤り、先制点に繋がるプレーをしてしまう。これを取り返すためにバットでは3安打を放ち、リードオフマンとしての役割を果たしたが、9回にスクイズで決勝点を奪われ、あと一歩及ばなかった。
試合後に鏡選手、前監督への想い話し涙を流した。今春に部員への行き過ぎた指導で退任した原田英彦前監督に、「原田監督のために甲子園に行きたい気持ちが強かった。果たせず、本当に悔しい。多くを学びました」。恩師との約束を果たせなかった悔しさが、その頬を伝った。
涙の先に見たプロの世界「投手として目指す」
悔しい敗戦となったが、鏡選手の野球人生はまだ終わらない。試合後、今後の進路について問われると、プロ志望届を提出する意向を明言。さらに、今大会は外野手として出場したが、「投手としてプロを目指す」と、投手としての挑戦を続けることを誓った。
最速146キロ右腕として京都屈指の右腕と注目された。しかし昨年からの右肘の故障により春は登板せず、夏も初戦の最終イニングに1イニングを投げたのみで、この日は登板はしなかった。関西屈指とも言われる投球を3年生の今年、見せることはできなかったが、これからプロ志望届を提出し、ドラフト会議までに練習で投げる所をスカウトに見せていくのではないかと思われる。
元オリックス・川口知哉新監督の初陣飾れず
この夏は、97年夏の甲子園で準優勝投手となり、オリックスでもプレーしたOBの川口知哉監督にとって、監督就任後初の夏だった。試合後、新指揮官は「夏はどうあっても負けたらダメなんです。負けたのは僕の力のなさ」と、全ての責任を背負った。155球を投げ抜いたエースの臼井夏稀投手(3年)については、「交代させるという選択肢はなかった」と、最後までエースを信頼した采配を振り返った。
原田監督から受け継ぐ形となったチームから、秋の新チームからは川口監督のチームとなってくる。鏡投手や145キロ右腕の臼井投手などをコーチとして育てており、また来年もどんな投手を育ててくるのか注目したい。
鏡悠斗選手 プロフィール
- 氏名:鏡 悠斗(かがみ ゆうと)
- 所属:龍谷大学付属平安高校(3年)
- ポジション:外野手、投手
- 投打:右投
- 主な特徴や実績:プロ注目の右腕。龍谷大平安で主将を務める。2025年夏の京都大会4回戦で敗退するも、「1番・右翼」で出場し3安打を記録。卒業後はプロ志望届を提出し、投手としてプロを目指す意向。



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