全国高校野球選手権神奈川大会は5回戦が行われ、今春のセンバツ王者・横浜が藤嶺藤沢に4-0で勝利し、ベスト8進出を決めた。この試合で、最速152キロを誇る2年生右腕・織田翔希投手が今夏初先発。9回を投げ1安打12奪三振の圧巻の投球で完封勝利を飾った。打っても先制のタイムリー二塁打を放つなど、投打にわたる活躍で、視察した巨人など複数球団のスカウトにその実力を見た。
「この夏“本物”になる」6者連続K含む12奪三振の快投
「この夏“本物”になる」。その強い決意を、マウンドで体現した。今夏初先発となった織田翔希投手は、初回から力のあるストレートと多彩な変化球で相手打線を圧倒。8回先頭からは圧巻の5者連続三振を奪うなど、終わってみれば9回を1安打12奪三振無失点。相手に付け入る隙を与えない、完璧な投球だった。「追い込んだら三振を取るのにこだわっている。変化球が決まって良かった」と、自身の投球に手応えを感じていた。
その成長の裏には、フォーム改造があった。春の関東大会後、セットポジションからノーワインドアップに変更。「球威も落ちず、体力も消耗しない」という新フォームで、この日の快投に繋げた。
打っても非凡な才能を発揮。0-0で迎えた2回2死二塁のチャンスで、相手の変則サイド左腕からセンターフェンス直撃の先制タイムリー二塁打を放ち、自らのバットで勝利を呼び込んだ。「一戦必勝で戦っている。投げる機会があればチームに流れを持ってきて勝利に貢献できれば」と、エースの自覚も十分だ。
巨人スカウトも称賛「春に比べて、変化球の腕の振りが良くなっている」
2年生ながら、すでにプロのスカウトからも大きな注目を集めている。この日、ネット裏で視察した横浜高校OBでもある巨人の斉藤スカウトは、その成長ぶりに目を細めた。
巨人・斉藤スカウト:「バランス良く、力感なく余力を残しながら投げている。春に比べて、変化球の腕の振りが良くなっている。順調ですね」
来年は織田投手を中心に、山梨学院の二刀流・菰田陽生選手、沖縄尚学の末吉良丞投手、市立和歌山の丹羽涼介投手が150キロを計測し、花巻東の古城大翔選手や九州国際大付の牟禮翔選手などスラッガーも注目候補も目白押しで、非常に豪華な高校生がドラフト会議で指名されることになると思うが、その中でも織田投手はセンバツを制し、世代をリードしていく存在として、1998年の松坂大輔投手のような存在になっている。
織田翔希投手 プロフィール
- 氏名:織田 翔希(おだ しょうき)
- 所属:横浜高校(2年)
- ポジション:投手
- 投打:右投
- 主な特徴や実績:最速152キロを誇る2年生右腕。2025年夏の神奈川大会5回戦で今夏初先発し、1安打12奪三振の完封勝利。打っても先制タイムリー二塁打を放つ。巨人スカウトから高い評価を受ける。今春のセンバツ優勝に貢献。



コメント