昨秋の明治神宮大会に続き、今春の選抜高校野球大会で19年ぶり4度目の優勝を飾った横浜高校。エースで4番の奥村頼人投手や、強力打線の中軸を担う主将の阿部葉太選手、怪物2年生右腕・織田翔希投手など盤石の布陣を誇るチームに、早くも才能豊かなルーキーたちが加わり、公式戦デビューを果たした。
選抜王者に新風!U15日本代表経験者・川上慧選手がデビュー
横浜高校に加わった新戦力の中でも、特に注目を集めているのが川上慧選手だ。中学時代にはU15日本代表に選出されるなど、全国レベルでの実績を持つ逸材。4月に入学したばかりながら、春季神奈川県大会3回戦の市ケ尾高戦で「6番・右翼手」として先発出場を果たした。
結果は2打数無安打だったものの、村田監督は「思いきりがいいですね。あれは多分慣れてきたら相当打つと思いますよ。悪くなかった」と期待を口にした。強豪・横浜高校のレギュラー争いに、早くも名乗りを上げた形だ。
期待のルーキー右腕・福井那留投手が公式戦初登板
投手陣にも頼もしい新戦力が加わった。同じく1年生で、こちらもU15代表として二刀流として注目された福井那留投手が、市ケ尾高戦の4回から登板し、高校野球の公式戦デビューをすると、1回1/3を投げて2安打無失点、2つの三振を奪う投球を披露した。試合後には「長所である強い真っすぐと変化球の切れを出せた部分もありました」と初々しく自身の投球を振り返った。
すでに最速146キロを記録しているという福井投手、3年の奥村頼人投手や2年の織田翔希投手に続いてゆきそうな福井投手の投球に、横浜高校の強さがさらに続いていくことを予感させる。
新陳代謝で更なる高みへ!横浜黄金時代の継承者たち
秋春連覇で現在公式戦21連勝中と、その勢いは止まらない横浜高校。村田監督は今回の春の大会を「新しい選手を求める」場と位置づけており、1年生を積極的に起用している。「ほかの選手もさらにチャンスが来ると思って練習してくれると思っているので、その相乗効果で春にしっかりと本物になって夏に挑みたいと思ってます」と、チーム内の競争を促進し、夏へ向けてチーム全体のレベルアップを図る意図を明かした。
松坂大輔投手を擁して甲子園春夏連覇を達成した1998年には44連勝という偉大な記録を残しており、横浜高校は常にその記録超えを目指している。U15日本代表経験を持つ川上選手や、ポテンシャルの高い福井投手といった新戦力の加入は、横浜高校がこれからも高校野球界をリードし続ける存在であることを示唆している。
新たな黄金時代を築くであろう彼らの今後の成長から目が離せない。

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