全国高校野球選手権大会の開幕試合の組み合わせ抽選会が1日、オンラインで行われ、創成館(長崎)と小松大谷(石川)の対戦に決まった。史上初となるナイターでの開幕戦は、昨夏ベスト16の小松大谷を主将で主砲の田西称内野手(3年)が、3年連続出場の創成館を阪神の主砲と同姓同名で149キロの速球を投げるエース右腕・森下翔太投手(3年)が牽引する、屈指の好カードとなった。
小松大谷・田西主将「昨年のベスト16の壁を破る」
49分の2という確率の当たりくじを引き当てたのは、21番目にくじを引いた小松大谷の主将・田西称選手だった。「まさか自分が引くとは思っていなくて、びっくりしています」と苦笑いを浮かべたが、その表情には強豪校の主将としての風格が漂う。昨夏は大阪桐蔭を破りベスト16に進出。その原動力となった主砲は、「昨年のベスト16という壁を破って、甲子園優勝を目指して頑張ります」と、先輩超えを力強く宣言した。
高校通算25本塁打を誇る打力に加え、チームをまとめるキャプテンシーも魅力。「チーム力の高さを生かして、開幕戦にふさわしい全力プレーで行きたい」と、歴史的な一戦へ向けて意気込んだ。
創成館エースは“虎の同姓同名”森下翔太!
対する創成館のエースは、甲子園を本拠地とする阪神タイガースの主砲と同姓同名の最速149キロ右腕・森下翔太投手。長崎大会では全5試合に先発し、決勝では11回途中まで168球を投げる熱投でチームを3連覇に導いた。昨秋は最速135キロでベンチ外だったが、地道なトレーニングで急成長。その名前にも注目が集まるが、「名前に恥じないピッチングをしたい」と、聖地での快投を誓う。
主将の下川輝選手(3年)も、「早く試合をしたいという気持ちもあったのでうれしい。創成館の歴史を塗り替えるように一戦必勝でやりたい」と、開幕戦への意気込みを語った。
史上初のナイター開幕戦、異例のオンライン抽選
今大会は、酷暑対策として開会式を史上初めて午後4時から行い、開幕戦は午後5時30分開始のナイターで1試合のみ実施される。これに伴い、抽選会も異例の形式となった。3日の本抽選会に先立ち、開幕戦を戦う2校だけをオンラインで決定。これは、抽選から試合までの準備期間が短いことや、応援団の移動などを配慮した措置だ。
抽選会では、49校の主将がオンラインで見守る中、白紙のくじが続く展開に。21番目の小松大谷が決まった後、残り6枚の封筒から44番目の創成館が当たりくじを引き当て、開幕カードが決定した。
両校ともに開幕戦は春夏通じて初。データ上では、長崎県勢は夏の開幕戦で過去4連敗中、石川県勢は過去3勝1敗。しかし、石川県勢と長崎県勢の甲子園での直接対決は過去3度あり、全て長崎県勢が勝利している。歴史的なナイター開幕戦で、ジンクスを打ち破るのはどちらか。
田西称選手 プロフィール
- 氏名:田西 称(たさい とな)
- 所属:小松大谷高校(3年)
- ポジション:内野手
- 投打:右投
- 主な特徴や実績:高校通算25本塁打を誇る右のスラッガー。小松大谷で主将・3番打者を務める。2025年夏の石川大会決勝で延長タイブレークを制し、甲子園出場を決めた。U-18日本代表候補。昨夏の甲子園ベスト16。
森下翔太投手 プロフィール
- 氏名:森下 翔太(もりした しょうた)
- 所属:創成館高校(3年)
- ポジション:投手
- 投打:右投
- 主な特徴や実績:最速149キロを誇る右腕。阪神タイガースの森下翔太選手と同姓同名。2025年夏の長崎大会決勝で11回途中まで168球を投げる熱投を見せ、チームを3連覇に導いた。












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