京滋大学野球の秋季リーグが1日に開幕し、今秋ドラフト候補で花園大学の最速155キロ右腕・藤原聡大投手が、明治国際医療大を相手に7回2安打無失点と圧巻の投球を披露した。花園大学史上初のプロ野球選手誕生へ、集まった7球団のスカウトに実力を見せつけた。
7回2安打無失点の快投!狙い通りの「打たせる投球」
秋の初戦、最速155キロ右腕としてプロが注目する藤原聡大投手は、最後の大学野球の戦いで素晴らしい投球を見せた。力感を抑えながらこの日の最速は153キロを計測。初回に1死一、二塁ののピンチを遊ゴロ併殺で無失点に抑えると、三回にこの日最速の球で三者凡退に抑えるなど出力の高さを披露した。
3年秋に18奪三振を記録した相手に対し、この日は6奪三振と「三振ではリズムが生まれない。出来る限り野手にもボールに触れてもらうことでリズムを出そうと思った」と打たせて取る投球をし、チームの勝利を最優先したクレバーな投球で8回コールド勝ちに貢献した。
奥本保昭監督も「今日は8割ぐらいの力感に見えたけど、状況に応じた投球ができるようになった」とその成長を認める。チームを神宮に導くという強い意志が、エースをさらなる高みへと押し上げている。
巨人、ヤクルトなど7球団が高評価「スライダーが抜群」
この日のネット裏には巨人、東京ヤクルトなど7球団のスカウトが集結した。
東京ヤクルト・橿渕スカウトデスク:「体格は細いですけど潜在能力があり球の強さがある。小さな則本みたいな感じですね」
巨人・柳舘スカウト:「スライダーが抜群にいい。フィールディングもうまい」
投球について、また投手として総合的な部分でも高く評価をされていた。
「自分だけの夢ではない」花園大初のプロへ
ドラフトで指名されれば、花園大学から初のNPB選手となる。「自分だけの夢ではない」と周囲の期待を背負い、プロ志望届は験を担いで4日の一粒万倍日に提出する予定だ。「支配下でいけるのは最低で、欲を言えば上位を目標に」と力強く語る。
ライバルであり、共にプロを目指す佛教大の153キロ右腕・赤木晴哉投手とは温泉に行く仲で、「負けたくない思いもあるけど、一緒にプロの世界で戦いたい」と語る右腕は、まずは素晴らしいアピールで秋をスタートした。
藤原 聡大(ふじわら そうた) プロフィール
- 所属:花園大学(4年)
- ポジション:投手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:177cm75kg
- 主な特徴や実績:2003年11月20日生まれ、21歳。三重県出身。水口高卒。最速155キロを誇るプロ注目右腕。リーグ開幕戦で7回2安打無失点の好投。ヤクルトのスカウトから「小さな則本」と評される。花園大初のプロ野球選手を目指す。




コメント