第96回都市対抗野球で21年ぶりの優勝を飾った王子(春日井市)で、新人賞にあたる「若獅子賞」にルーキーの柴崎聖人外野手が輝いた。大会2本塁打を放つなど、チームの優勝に大きく貢献。昨秋のドラフトで指名漏れした悔しさを胸に、来年のプロ入りを目指す逸材が、1年目に最高の結果を見せた。
2試合連続HRで打線を牽引
社会人1年目の大舞台で、柴崎聖人選手はその打棒を存分に発揮した。2回戦の西部ガス戦、準々決勝のJFE東日本戦で2試合連続となるホームランを放ち、チームを勢いづけた。決勝戦では4打数無安打、チャンスの場面で三振に倒れるなど悔しさも味わったが、「緊迫した場面も多いけど楽しめてる」と、大舞台を物ともしない強心臓ぶりを見せた。
決勝での悔しい結果に、「まだまだなので、日本選手権、来年の都市対抗に向けてやっていきたい」と反省を口にしつつも、優勝と若獅子賞獲得に「素直にうれしい」と喜びを語った。
大学通算100安打も指名漏れ、雪辱を誓う来秋ドラフト
柴崎選手は、大阪経済大で関西六大学リーグ史上15人目となる通算100安打を達成し、走攻守三拍子そろった逸材。しかし、需要がやや少ない左打ちの外野手ということもあってか、昨年のドラフト会議でその名が呼ばれることはなかった。
その悔しさを晴らすため、社会人野球の門を叩いた。王子のアドバイザーを務める元中日の荒木雅博氏もその能力を高く評価している。来年がドラフト解禁イヤーとなる若獅子は、「打撃をもっと伸ばしたい。プロに行きたいし、しっかり頑張りたい」と、雪辱のドラフトでの指名を目指す。
昨年までと今大会でその実力はしっかりと見せつけた柴崎選手、日本選手権と来年に更にアピールを重ねて、社会人の左の外野手としては、度会隆輝選手くらい評価される選手になって欲しい。
柴崎 聖人(しばさき まさと) プロフィール
- 所属:王子
- ポジション:外野手
- 投打:左打
- 経歴:岐阜第一高 – 大阪経済大学
- 主な特徴や実績:23歳の新人。都市対抗野球で2試合連続本塁打を放ち、チームの優勝に貢献。新人賞にあたる「若獅子賞」を受賞した。大経大時代に通算100安打を達成。来秋のドラフト候補。








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