東都大学野球秋季リーグで、今秋ドラフト上位候補の亜細亜大・齊藤汰直投手(4年=武庫荘総合)が圧巻の投球を見せた。駒澤大戦に先発すると、自己最速タイの152キロを記録しながら143球を投げ抜き2失点完投。チームを開幕2連敗からの初白星に導いた。視察したDeNAのスカウトも「上位候補」と絶賛。本人も「ドラフト1位で行きたい」と力強く宣言した。
気迫の143球、自己最速タイ152キロで雪辱
まさにエースの投球だった。開幕週に敗戦投手となり、チームも連敗スタートと苦しい状況でマウンドに上がった齊藤汰直投手。「この一試合に懸ける思いは強かった」と、初回から気迫を前面に出し、自己最速に並ぶ152キロを計測。中盤にピンチを招きながらも粘り強い投球で切り抜けると、終盤も球威は衰えず。正村監督が何度も継投を考える中、「斉藤の思いだけです。僕が押し切られました」と語るように、志願の完投を果たした。
先週の開幕戦では6回途中3失点で降板するという不本意な内容だったが、中7日でフォームを修正した。最速152キロのストレートと共に130キロ後半のフォークボールを投げ、10奪三振を記録した。4回に1アウト1塁から連打で1失点したものの、追加点を気迫で防ぐと、5回1アウト2,3塁のピンチも空振り三振とセンターフライで抑え、中盤の苦しい場面を乗り切った。
143球を投げての完投勝利で、亜細亜大のエースとしての存在感を十分に示した。
日米大学野球で得た自信、DeNAスカウトも「上位候補」
この夏に大学日本代表として、日米大学野球で先発を任され、「真っすぐとフォークに自信を持てた」と、アメリカ打線に通用した事で自信を深めた。この日もその2球種を軸に駒大打線を翻弄。その成長ぶりに、スタンドのスカウト陣も目を光らせた。
DeNA・木塚スカウト:「コンスタントに出力が出せる。上位候補」
目標は「ドラフト1位」公立の星、亜大のエースへ
兵庫の公立・武庫荘総合高校から東都の強豪・亜細亜大学へ進学し、1年春からリーグ戦のマウンドを経験。3年春には最多勝を獲得するなど、着実に実績を積み上げてきた。
プロ志望届を提出済みの右腕は、「ドラフト1位で行きたいというのは入学当初から思っている」と、高い目標を公言。東浜投手(ソフトバンク)や山崎投手(DeNA)など、偉大な先輩たちの背中を追い、戦国東都で快投を続ける。
齊藤 汰直 プロフィール
- 氏名:齊藤 汰直(さいとう たいち)
- 所属:亜細亜大学 4年
- 出身:兵庫県立武庫荘総合高校
- ポジション:投手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:182cm・85kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト上位候補。最速152キロの本格派右腕。日米大学野球日本代表。3年春にリーグ最多勝。力強い直球と130キロ台後半のフォークが武器。


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