仙台六大学リーグでは、仙台大学が東北福祉大学との2回戦に勝利し、優勝へ望みをつないだ。今秋ドラフト1位候補の平川蓮外野手(4年=札幌国際情報)が、リーグ戦では初となる右打席での本塁打を記録。これがリーグのシーズン新記録となる20打点目となり、視察したロッテなど4球団のスカウトに強烈なインパクトを残した。
努力の右打席1号、リーグ新記録の20打点
負ければ相手の優勝が決まる大一番で、主将のバットが輝いた。1点リードで迎えた5回1死二塁、平川蓮選手は左翼越えへダメ押しの2ランを放った。2年生の時から取り組んできたスイッチヒッター。左では7本塁打を放っていたが、リーグ通算8本目にして、待望の右打席初アーチとなった。「右でのホームランは初めてでうれしかったし、いい場面で打てて良かった」と笑顔を見せた。
この2打点で今季の打点を「20」とし、リーグの1シーズン最多記録を更新。「まだまだ増やしますよ」と、さらなる記録更新にも意欲を見せた。左右両打席で持ち味のパワーを発揮するため、「右も左も同じ量を練習しないと打てない」と他の選手の2倍打ち込んできたという。その成果は着実に積もり、そして大学4年で右での初ホームランとなった。
ロッテなど4球団が熱視線
平川選手は侍ジャパン大学代表でもスイッチヒッターとして貴重な活躍を見せた。さらに187cmの大型選手ながら50mを5秒台で走り、投手としても145キロ以上を投げる強肩もある。日米大学野球でも外野手として好捕を連発するなど、その能力全体が高く評価されている。
この日のスタンドには、ドラフト候補の最終チェックのために千葉ロッテなどNPB4球団のスカウトが視察、この日は本塁打のほかは、左と右打席で2つの死球を受け、4度の出塁をした。また出塁後に盗塁も決めるなど十分なアピールを見せた。
ドラフトへ「あまり意識せず日本一を」
ドラフト会議が目前に迫るが、平川選手は「あまり意識せず、日本一の目標をクリアしていきたい」と、目の前の一戦に集中する。勝てば優勝の可能性が残る14日の東北福祉大との最終戦へ向け、「やるしかない。全員でもう1度勝ちにいく」と主将としてチームを鼓舞した。
東北福祉大で1回戦で完封勝利を挙げたこちらのプロ注目・櫻井頼之介投手とは、大学では最後の対戦となる可能性がある。これからプロの世界でも長い戦いとなる可能性があるが、リーグ新記録の打点を挙げて決着としたい。
平川 蓮 プロフィール
- 氏名:平川 蓮(ひらかわ れん)
- 所属:仙台大学 4年
- 出身:札幌国際情報高校
- ポジション:外野手
- 投打:右投両打
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト1位候補。187cmの大型スイッチヒッター。大学日本代表。リーグ新記録となるシーズン20打点をマーク。強肩俊足も魅力。


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