秋季九州大会は30日に準決勝が行われ、九州国際大付(福岡)が神村学園(鹿児島)に5-4で競り勝ち、2022年以来となる来春の選抜出場を確実にした。試合を決めたのは、来秋のドラフト候補として注目される1番・牟禮翔(むれ・しょう)外野手(2年)。3回にバックスクリーンへ飛び込む先制の高校通算23号2ランを放ち、チームを聖地へと導いた。
バックスクリーンへ叩き込む先制23号
試合を動かしたのは、来年の主役候補の一振りだった。0-0で迎えた3回1死二塁、1番の牟禮翔選手は、甘く入った直球を強振。打球は「上がりすぎかなと思ったんですけど風にも乗ってくれましたね」と、バックスクリーン左へ。高校通算23号となる豪快な先制2ランで、チームに主導権をもたらした。
この一発は、前日の練習の成果だった。最近、力みが見られた主砲に対し、楠城祐介監督は「力が入りすぎているから抜け、抜け」と脱力をアドバイス。練習の最後でセンター方向への鋭い打球の感覚を掴んだという。「センターに打てたのが良かった」と、監督の助言通りの一打に納得の表情を見せた。
夏の悔しさを晴らす、初の聖地へ
岡山から福岡に野球留学し、1年夏から本塁打を放つなど大器の片鱗を見せていた牟禮選手。しかし、今夏は決勝で西日本短大付に敗れ、あと一歩で甲子園を逃し泣き崩れた。「少し引きずる気持ちもあった」というが、「自分たちの代。悔いなくやりたい」と新チームの主軸として奮起。見事に選抜出場を確実なものとし、「九国に来たら甲子園と思っていた。楽しみ」と、初の聖地へ思いを馳せた。
神宮大会出場へ「一個ずつ勝っていくだけ」
決勝に勝利すれば、全国の舞台である明治神宮大会への出場権も手に入る。「一個ずつ勝っていくだけです」と語る主砲が、まずは九州の頂点を目指し、バットでチームを引っ張る。
来年の高校生野手では、山梨学院の二刀流・菰田陽生選手や、甲子園でもアーチを描いた日大三の田中諒選手、花巻東の強打コンビ・古城大翔選手と赤間史弥選手が注目されるが、1番センターで見せる長打力が魅力の牟禮選手は、ドラフト上位候補として、センバツの舞台で注目されるのは間違いない。
牟礼 翔 プロフィール
- 氏名:牟礼 翔(むれ しょう)
- 所属:九州国際大学付属高校 2年
- 出身:岡山県
- ポジション:外野手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:180cm・89kg
- 主な特徴や実績:2026年ドラフト候補。高校通算23本塁打。1年春からベンチ入りし、1年夏に公式戦本塁打を記録。憧れの選手は鈴木誠也(カブス)。
httpss://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2025/10/31/articles/20251030s00001002409000c.html




 
  
  
  
  

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