秋季中国大会は1日に準決勝が行われ、広島の崇徳高校が倉敷商業(岡山)を10-0の8回コールドで下し、1993年以来33年ぶりとなる来春の選抜高校野球大会出場を確実にした。エース左腕の徳丸凜空(りく)投手(2年)が3安打完封勝利。今秋ドラフトで巨人1位指名を受けたOB・竹丸和幸投手に続き、“未来の竹丸”と呼ばれる左腕が古豪復活の狼煙を上げた。
エース徳丸、3安打完封で33年ぶり聖地へ
歴史的な勝利の瞬間、エースの徳丸凜空投手は拳を握りしめた。「崇徳の歴史の中でも凄く大きな一勝になったと思う」。32年間届かなかったセンバツの切符を、自らの快投でたぐり寄せた。
この日の中国大会準決勝、倉敷商戦で先発した徳丸投手は、6奪三振のうち4つが見逃し三振という、持ち味の制球力が冴えわたり、散発3安打で三塁を踏ませない完璧な内容を見せる。8回には打線が爆発し一挙8点を奪うと、徳丸投手自らも右越えの2点三塁打を放つなど、投打でチームを牽引して8回コールド10-0で勝利、センバツ出場を当確とした。
夏の悪夢を乗り越えた精神的成長
今夏、徳丸投手は「野球人生で一番悔しかった」という敗戦を経験している。広島大会決勝の広陵戦、甲子園まであとアウト一つと迫った9回2死から同点に追いつかれ、延長タイブレークの末に敗れた。その反省から、感情を表に出すことをやめ、冷静な投球術を習得。「あの負けがあったからこそ今の自分がある」と語るように、中国大会では3試合24イニングをわずか1失点(防御率0.38)と、圧巻の安定感を見せつけた。
スタンドでは、OBの広島・松本有史スカウトも視察。
広島・松本有史スカウト:「制球がいい。来秋の候補として名前が挙がってくるのではないか」
と評価した。
巨人1位・竹丸に続け、広島スカウトも高評価
名門復活の機運は高まっていた。今秋のドラフト会議では、OBの竹丸和幸投手(鷺宮製作所)が巨人から1位指名を受け、かつての甲子園の常連だった「崇徳」の名が全国に轟いた。徳丸投手も「励みになります。自分も頑張らないと」と、大学・社会人を経て152キロ左腕に成長し、巨人のドラフト1位指名を受けた偉大な先輩の背中を追う。
決勝の相手は、阪神1位・立石正広選手の母校である高川学園となり、奇しくも、ドラ1母校対決となる。「いつか自分もプロの世界に行きたい」と語る徳丸投手。まずはドラフト1位母校対決を制して明治神宮大会でその投球を見せ、来春に33年ぶりの聖地で、その名を全国に知らしめる。
徳丸 凜空 プロフィール
- 氏名:徳丸 凜空(とくまる りく)
- 所属:崇徳高校 2年
- 出身:広島県福山市
- ポジション:投手
- 投打:左投左打
- 身長・体重:180cm・76kg
- 主な特徴や実績:2026年ドラフト候補。最速140キロ。制球力が武器のエース左腕。秋季中国大会準決勝で3安打完封勝利を挙げ、チームを33年ぶりのセンバツ出場当確に導いた。
httpss://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2025/11/02/kiji/20251102s00001002007000c.html
httpss://hochi.news/articles/20251101-OHT1T51341.html
httpss://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2025/11/01/kiji/20251101s00001002247000c.html






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