今夏の都市対抗野球大会を制し、「夏秋連覇」を目指した王子(愛知)は8日、社会人野球日本選手権の2回戦でNTT東日本に1-6で敗れ、8強入りを逃した。楽天ドラフト6位のエース・九谷瑠投手が4回4失点と序盤に捕まる苦しい展開の中、来秋ドラフト候補のルーキー・柴崎聖人(まさと)外野手(23)が攻守にわたり気を吐いた。
中堅からドンピシャ本塁送球で失点阻止
チームが劣勢の中でも、ルーキーの柴崎聖人選手がひときわ輝きを放った。圧巻だったのは7回2死満塁の守備。中前打で二塁走者が一気に本塁生還を狙ったが、中堅手の柴崎選手が矢のような送球を披露。完璧なドンピシャの本塁送球でアウトにし、追加点を阻んだ。
「肩には自信があるので、こういった大会で結果として出せたのはよかった」と、50m5秒9の俊足だけでなく、強肩でもその身体能力の高さを証明した。
打撃でもチーム唯一の打点を記録
バットでも「3番・中堅」として存在感を見せた。初回には「ヒットより先制点が欲しい場面だったので」と、左翼へ大飛球の犠牲フライを放ち、チーム唯一の打点をマーク。3回には速球を左中間へ運ぶ二塁打を放つなど、奮闘した。
今夏の都市対抗で2本塁打を放ち、新人賞にあたる若獅子賞を受賞した逸材。「上の方から『新人らしく思い切ってやっていけ』とずっと言われていたので、それがいい結果につながったと思う」と、入社1年目での飛躍の手応えを語る。
来秋ドラフトへ「満足はしていない」
大阪経済大学時代はリーグ通算100安打を達成しながらもドラフト指名漏れを経験。その悔しさをバネに、社会人1年目で大ブレークを果たした。来季はドラフト解禁イヤーとして、ますます注目度が高まる。「今はある程度結果は出ていますけど満足はしていないので」。夏秋連覇の夢は絶たれたが、若きスラッガーはすでに来年の飛躍を見据えている。
柴崎 聖人 プロフィール
- 氏名:柴崎 聖人(しばさき まさと)
- 所属:王子
- 出身:岐阜第一高校 – 大阪経済大学
- ポジション:外野手
- 投打:右投左打
- 身長・体重:173cm・85kg
- 主な特徴や実績:2026年ドラフト候補。社会人1年目。今夏の都市対抗野球大会で若獅子賞(新人賞)を受賞。50メートル走5秒9の俊足と強肩強打を兼ね備える。







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