社会人野球日本選手権は11日、準決勝2試合が行われ、日本生命がNTT西日本を6-5で下し、2019年以来6年ぶりとなる決勝進出を果たした。勝利の立役者となったのは、入社1年目の「1番・中堅」で来秋のドラフト候補に挙がる中津大和(なかつ やまと)外野手(23)。3回に先制の2ラン本塁打を放つなど、2安打2打点の活躍でチームを10年ぶりの頂点に王手をかけた。
大一番で先制2ラン、打率.471と絶好調
今夏の都市対抗を制した王者が誇るルーキーが、大一番で輝きを放った。0-0で迎えた3回1死二塁の場面。「球を見過ぎず、打つポイントを前にする意識でした」と、カウント2-1からの直球を振り抜くと、打球は角度よく上がりライトスタンドへ。値千金の先制2ラン本塁打となった。
これで今大会17打数8安打(打率.471)、三振はわずか1と、新人ながら1番打者としての役割を十二分に果たしている。「体も精神面も強くなってきたかな」と、初めての全国の舞台で確かな手応えを掴んでいる。
大学時代の「つなぎ役」経験が生きる
小松大谷高校から法政大学へ進学。大学時代は主に3番を打ち、その後ろには今秋ヤクルトから1位指名を受けた松下歩叶選手が4番に座っていた。「松下の前だったので、3番の時もつなぐ気持ちで入っていました」。自らの打撃をアピールすることに固執せず、後続につなぐ意識を持っていた経験が、今の1番打者としての活躍に生きている。
大学4年秋はドラフト指名漏れも経験したが、名門・日本生命に進み、持ち前の俊足とパンチ力でレギュラーを奪取。今大会中にNPBスカウトが映像を撮影し始めるなど、来秋のドラフト候補として再び注目を集めている。
10年ぶりの頂点へ「やるべきことをやる」
チームは6月の都市対抗近畿地区予選でNTT西日本にサヨナラ負けを喫していただけに、この日の勝利は格別だ。10年ぶりの日本一がかかる決勝の相手は、同じく強打を誇るヤマハに決まった。「緊張すると思うけど、自分のやるべきことをしっかりとやりたい」。将来のプロ入りを目指すルーキーが、まずはチームを頂点に導き、最高の置き土産を狙う。
中津 大和 プロフィール
- 氏名:中津 大和(なかつ やまと)
- 所属:日本生命
- 出身:小松大谷高校 – 法政大学
- ポジション:外野手
- 投打:右投左打
- 身長・体重:180cm・77kg
- 主な特徴や実績:2026年ドラフト候補。社会人1年目。50メートル走5秒9の俊足とパンチ力が武器の1番打者。法政大学出身で、ヤクルト1位・松下歩叶選手は大学の1学年後輩。日本選手権準決勝で先制2ランを放った。
httpss://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2025/11/12/kiji/20251112s00001003002000c.html
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