慶応義塾大学で来秋のドラフト候補に挙がる最速150キロ左腕・渡辺和大投手(3年・高松商)が、横浜市内のグラウンドで取材に応じ、進路希望を「プロ一本」と明言した。高松商業高校時代に苦楽を共にした読売ジャイアンツ・浅野翔吾選手とのプロでの再会を目標に、ラストイヤーでの飛躍を誓う。
「プロ一本」退路を断って挑む勝負の1年
慶応大は今日21日に今年の練習納めとなるが、その前日に取材に応じた渡辺和大投手は、自身の進路について「プロ一本」ときっぱり言い切った。
高松商時代には2年で130キロ後半を記録する左腕として注目されたが、それほど騒がれることもなかった。しかし、慶応大に進学すると1年秋にはリーグ戦で登板を果たし、さくねんあきは規定投球回数に到達すると、防御率1.17で明治大の毛利投手や早稲田大の伊藤樹投手を抑えてリーグ1位となった。
3年生となった今年は第1先発を任されがが、春は1勝2敗、防御率4.25、秋も2勝3敗で防御率4.75と結果を出すことができず、「苦しい1年でした(デイリースポーツ)」と振り返るように、第1先発として早稲田大・伊藤樹投手(東北楽天ドラフト2位)など、他大学のエースたちとの投げ合いで力負けする結果となった。
課題はフィジカルと直球の質、目指すは「成績で語るエース」
ライバルたちとの対戦を通じて痛感した課題は明確だ。
「そもそものフィジカル、ストレートの強さや成分、いかに変化球でストライクを取れるか(デイリースポーツ)」
と、この冬の強化ポイントを列挙する。最速は150キロを記録しているが、アベレージではまだ明治大の毛利投手(千葉ロッテ2位)には及ばない。
目指すのは言葉ではなく背中で語る大黒柱だ。
「僕がエースというより、僕が出す成績でエースと呼ばれたい(デイリースポーツ)」。
と話し、圧倒的な結果で名実ともに慶大のエースとしてチームを勝利に導く覚悟を示した。
盟友・巨人浅野へのリスペクトと闘志
渡辺投手は進路希望を「プロ一本」とした。高松商時代に巨人にドラフト1位で指名された浅野翔吾選手と同学年で、甲子園で共に戦った盟友は、プロ野球の1軍の舞台でも活躍を見せている。
「尊敬していますし、自分もその中に加わりたい(デイリースポーツ)」。
尊敬する友と同じステージに立つため、そしてプロのマウンドで対戦するため、大学野球のラストシーズンに全てを懸ける。今年、ドラフト1位で竹丸和幸投手、3位で山城京平投手と左腕投手を2枚指名した巨人、来年も150キロ左腕の指名となるか注目したい。
渡辺和大 プロフィール
- 氏名: 渡辺 和大(わたなべ・かずひろ)
- 所属: 慶応義塾大学(3年)
- 出身: 香川県(高松商業高校卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 左投左打
- 身長・体重: 177cm、80kg
- 主な特徴や実績: 最速150キロの直球を投げ込む本格派左腕。高松商時代はエースとして浅野翔吾(巨人)と共に甲子園ベスト8。大学でも1年春からリーグ戦に登板。








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