今春のセンバツ大会で優勝を果たした横浜高校（神奈川）が、横浜市内のグラウンドで年内の活動を終了した。練習後、来秋のドラフト1位候補に挙がる最速154キロ右腕・織田翔希投手（2年）に対し、メジャーリーグの6球団が関心を寄せ、スカウトが視察に訪れていることが判明した。来年ドラフトの超目玉投手に対し、NPBだけでなくMLB球団も含めた日米争奪戦に発展する可能性がある。
メジャー6球団が視察、加速する「高校生メジャー挑戦」
佐々木麟太郎選手や佐藤幻瑛投手のMLBを視野に入れたアメリカの大学への入学や、森井翔太郎選手のアスレチックス入団など、日本の有力アマチュア野球選手のアメリカ挑戦を受け、メジャー各球団の日本国内での活動に勢いがついている。
最速152キロの速球を投げ、今年のセンバツで全国制覇とした右腕・織田翔希投手に対し、既にMLB6球団が視察をし、調査を進めているという。今年の高校NO.1右腕・石垣元気投手にもMLBからアプローチがあり、日本のプロ入りの条件以上のものを提示されたという話もあり、既に来年のドラフト候補の獲得に向けた争奪戦がスタートしている。
激動の1年を振り返り、勝負のラストイヤーへ
この日、年内の活動を納めた織田投手は、「人生の中でも一番といっていいほど濃い時間だった（スポニチ）。」「人生の中で一番濃い1年になりました（スポーツ報知）。」と、激動の2025年を振り返った。センバツでの優勝から始まり、夏は苦戦をしながらも神奈川大会を勝ち抜いて甲子園に出場を果たした。今秋の関東大会はベスト8止まりで、来春のセンバツ出場は当落線上にあるが、エースの視線はすでに先を見据えている。
進路については「プロ野球に入りたいですが、結果を残して勝ってこそ。この冬で決まると思っています（スポーツ報知）。」と、まずは結果を出すことに集中する姿勢を強調。「チームのため、人のためにプレーして、その結果プロに行けたら（スポニチ）。」と、まずはプロ入りという事を目標に、来年もさらなる成長を目指す。
NPBスカウトも「1位候補」評価、運命のドラフトへ
来年のドラフト1位指名は確実視されている。1年秋からベンチ入りし、明治神宮大会決勝の明徳義塾戦で2安打完封勝利、今春センバツの優勝など、その実力は既に証明済み。来年は更にどんな成長が見られるのかが楽しみな投手だ。
しかし、成長すればするほど、MLBからの注目度も増す事になり、NPBの球団にとっては、国内の他球団よりもMLBスカウトの動きが気になる事となる。既に、同じく来年のドラフト1位の目玉と注目された仙台大の佐藤幻瑛投手が、MLB入りを視野に、ペンシルベニア州立大に編入することを決めた。織田投手がどのような進路を描いていくのか、注目したい。
織田翔希 プロフィール
- 氏名： 織田 翔希（おだ・しょうき）
- 所属： 横浜高校（2年）
- 出身： 福岡県北九州市
- ポジション： 投手
- 投打： 右投右打
- 身長・体重： 185cm、78kg
- 主な特徴や実績： 最速154キロの直球を武器とする世代屈指の右腕。1年秋から活躍し、2年春センバツ優勝、夏甲子園ベスト8（2完封）。メジャー球団も注目する逸材。
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