青学大・ヴァデルナ投手がトヨタ自動車へ、指名漏れの悔しさ胸に「ミスター社会人」指導で2年後プロへ

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今秋のドラフト会議で指名漏れを経験した青山学院大学の大型サイドスロー左腕・ヴァデルナ・フェルガス投手(4年・日本航空)が、社会人野球の強豪・トヨタ自動車に進むことがわかった。189センチの長身から繰り出す変則投球を武器に、社会人野球のレジェンド・佐竹功年氏の指導を受け、2年後のプロ入りを目指して再スタートを切る。

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「お風呂場で泣いた」ドラフトの夜、悔しさをバネに

10月24日のドラフト会議。チームメートの中西聖輝投手が中日1位、小田康一郎選手がDeNA1位と、3年連続でドラフト1位指名選手が複数となり歓喜に沸く中、ヴァデルナ・フェルガス投手の名前は呼ばれなかった。「寮に帰ってお風呂場で泣きました。我慢できなくて(日刊スポーツ)」。強がっていた笑顔の裏で、悔し涙を流した。

大型の変則フォーム左腕、貴重であり楽しみである事は間違いないが、なかなか指導ができる人も少なかったと思う。2年秋に神宮デビューを果たしたものの、3年春はフォームを崩し制球難になった。「考えすぎて、いい時の感覚が取り戻せなかった」。優勝争いを繰り広げるチームにおいて、その輪に入れない自分への苛立ちと戦い続けた。

トヨタ自動車で再起、「ミスター社会人」佐竹氏と出会い

転機となったのは、3年春のリーグ戦終了後に参加したトヨタ自動車の練習だった。そこで指導を受けたのが、「ミスター社会人」こと佐竹功年副部長(42)だ。「リズムで投げること。余計なことは考えずに投げること(日刊スポーツ)」を教わり、野球を始めた頃の純粋な楽しさを思い出した。

4年春は、スライダーを武器に5試合2勝1敗と復調。「スライダーで空振りをとるのが自分のスタイル」と自信を取り戻した。

鈴木泰成と交わした「2年後の約束」

それでもプロには届かなかった。再び挫折を味わったドラフト会議の後、トヨタ自動車に進む事を決めた。佐竹氏の元で更に成長を目指す。来年のドラフト1位候補である後輩・鈴木泰成投手とは、「泰成は来年のドラフト1位で。僕は2年後のドラフトでプロに行く(日刊スポーツ)」と約束を交わした。

189cmの左のサイドハンド、この投手が大成した時には面白い投手になることは間違いない。社会人の名門で心技体を磨き上げ、必ずプロの舞台へ這い上がる。

バデルナ・フェルガス プロフィール

  • 氏名: バデルナ・フェルガス(Varna Fergus)
  • 所属: 青山学院大学(4年) → トヨタ自動車(内定)
  • 出身: 大阪府阪南市(日本航空高校卒)
  • ポジション: 投手
  • 投打: 左投左打
  • 身長・体重: 189cm、84kg
  • 主な特徴や実績: ハンガリーとドイツにルーツを持つ父と香港出身の母を持つ。189cmの長身サイドスローから投じるスライダーが武器。日本航空高で甲子園出場。
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この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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