福岡ソフトバンクの永井智浩球団統括本部統括副本部長兼編成育成本部本部長(50)がスポニチにて、来秋ドラフトの上位指名候補について対談をおこなっている。ソフトバンクの補強だけでなく、九州の隠れた逸材についての名前を挙げている。
ソフトバンクの戦略
永井本部長は来年のドラフト戦線について「指名上位候補はおる。どちらかというと好投手が多い。急成長しそうな野手もおるけど」(スポニチ)と分析をしている。その筆頭格として名前が挙がったのが、高校生投手の「BIG4」だ。
横浜高校の織田翔希投手については「本格派で2年生でだいぶ経験を積んだ。3年でどれだけ上に行くか」と期待。山梨学院の菰田陽生選手は「打撃も評価されているけど、投手として見ている」とし、沖縄尚学の末吉良丞投手については「完成されている。体が絞れたりしてくると、高校卒では早く1軍戦に出てくるかもね」と、早期の活躍も示唆した。聖隷クリストファーの高部陸投手についても「直球の質の良さ」を評価した(スポニチ)。
また、大学生では、小久保監督の母校・青山学院大のバッテリーをドラフト上位候補として挙げ、最速154キロ右腕・鈴木泰成投手について永井本部長は「上位候補の中でも抜けた存在。完成度がいい」と絶賛。渡部海捕手についても「攻守ともに好バランス型で、うちに来たらいい感じにはまると思う」(スポニチ)と話した。明治神宮大会で10者連続奪三振を記録した立命館大学の左腕・有馬伽久投手についても「制球がピカイチな即戦力左腕よ。上位候補でしょう」(スポニチ)と上位候補として評価した。
地元・九州の逸材と「隠し玉」もチェック
その中で地元九州の逸材として、九州国際大付の大型外野手・牟禮翔選手については「右打ちで、足が速い外野手。相当ポテンシャル高いとの話が出ている」(スポニチ)した。
ここまでは、どこの球団に聞いても名前の挙がる選手たちばかりだろう。しかし、対談の中で永井氏は地元の逸材として、楽しみな選手を挙げている。
福岡大大濠高出身の大学生投手、日本体育大の馬場拓海投手と立教大の森本光紀投手の名前も挙げた。馬場投手は最速156キロの速球を投げる右腕投手で、トルネード投法から右のやや低い位置からのストレートは重さがある。高校時代は完投能力も高く、来年、一気に評価されてくるのではないかと予想する。
森本投手は変化球を使える左腕で、東京六大学では今年秋にリリーフとして登板数を増やし、5試合11イニングを投げて6安打9奪三振4失点、自責点1で防御率0.82と好投を見せている。
佐々木選手の獲得が26年ドラフトを左右も
他にも、今年のドラフト会議で1位指名をした佐々木麟太郎選手の後輩で、右のスラッガーとして注目される古城大翔選手の名前も挙がっているが、来年7月に行われるMLBのドラフト会議で佐々木選手が指名され、その月末までの交渉期間の間に佐々木選手を獲得できるかが、ソフトバンクのドラフト指名に影響をしてくるかもしれない。
スラッガータイプの内野手は、これまでソフトバンクが獲得を目指してきたポジションだが、佐々木選手が加入すれば、投手、または、陽岱鋼2世とも言われそうな牟禮選手の獲得に傾くかもしれない。投手の場合は地元福岡出身の横浜高校・織田投手か、地元沖縄の末吉投手が有力だが、即戦力として青山学院大の鈴木投手の獲得に向かうかもしれない。
また、ペンシルベニア州立大に編入する仙台大の佐藤幻瑛選手についても、佐々木麟太郎選手を追っていく上で視察も行うと見られる。MLB志向が強いため、佐々木選手のように今年のドラフト会議での指名というのは可能性は低いと思うが、その動きも注目される。
注目選手 プロフィール(一部抜粋)
末吉 良丞(すえよし・りょうすけ)
- 所属: 沖縄尚学高校(2年)
- ポジション: 投手
- 投打: 左投左打
- 特徴: 最速150キロ左腕。完成度が高く、高卒早い段階での1軍デビューも期待される逸材。
牟禮 翔(むれ・しょう)
- 所属: 九州国際大付属高校(2年)
- ポジション: 外野手
- 投打: 右投左打
- 特徴: 50m6秒0、遠投105mの身体能力を誇る大型スラッガー。神宮大会でバックスクリーン弾。







コメント