【速報版】12球団の指名の評価ポイント

2024年ドラフトニュース

2024年ドラフト会議の12球団の指名をまずは簡単に振り返り、各球団の指名のポイントについて簡単にまとめます。明日、12球団の指名の分析や採点をいたします。

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12球団の指名のポイント

西武:文句なし!

  1位 2位 3位 4位 5位 6位以下
支配下 宗山塁
石塚裕惺
斎藤大翔 
内 金沢高
渡部聖弥
外 大阪商業大
狩生聖真 投 佐伯鶴城 林冠臣 外 日本経済大

篠原響 投 福井工大福井

龍山暖
エナジック高
古賀輝希 内
千曲川硬式
育成 冨士大和
投 大宮東
佐藤太陽 内 神奈川大 ラマルギービンラタナヤケ 内 大阪桐蔭 佐藤爽 投 星槎道都大 澤田遥斗 外 京都国際高 福尾遥真
学法石川
ウメビンユオオケム明
外 旭川志峯

ポイント:野手の強化

野手を強化することを目的としているのは一目瞭然。1位は内野手を3回指名して将来性のある斎藤選手を獲得、ポスト源田としてちょうどよいかもしれない。2位は一番目の指名の利点を活かし、渡部選手が残っているのを予想しての指名だった。4位で強打の選手を獲得、下位も育成も各ポジションの選手を指名した。投手もポテンシャルの高さは屈指の狩生投手を獲得し、将来のエース候補としてこちらも育ててゆきたい。

西武も3軍制が本格的になっていくと見られ、大量14人を指名した。これからチームが変わる時だろう。

中日:文句なし!

  1位 2位 3位 4位 5位 6位以下
支配下 金丸夢斗
投 関西大
吉田聖弥
投 西濃運輸
森駿太 内 桐光学園 石伊雄太 捕 日本生命 高橋幸佑 投 北照高 有馬恵叶 投 聖カタリナ
育成 中村奈一輝
内 宮崎商
井上剣也 投 鹿児島実 選択終了      

ポイント:バッテリー強化

金丸投手を獲得したことで、先発で10勝できる左腕が加わるが、もう一人吉田投手も加わり、先発左腕は小笠原投手が抜けても安心感がある。また、上位候補に挙げていた石伊捕手も4位で獲得でき、さらに森選手、高橋投手、有馬投手、中村内野手、井上投手と、高校生で名のある逸材を次々と獲得、将来のチームを担う戦力の獲得にも成功した。

オリックス:ナイス!

  1位 2位 3位 4位 5位 6位以下
支配下 西川史礁
麦谷祐介
外 富士大
寺西成騎
投 日体大
山口廉王 投 仙台育英 山中稜真 捕 三菱重工East 東山玲士 投 ENEOS 片山楽生 投 NTT東日本
育成 今坂幸暉
内 大阪学院大高
清水武蔵 内 BC栃木 上原堆我 投 花咲徳栄 寺本聖一 外 広島経済大 田島光祐 捕 BC信濃 乾健斗 投 霞ケ浦

ポイント:バラエディに富むもバランスの良い補強

1位では外野手に絞って選手を指名、吉田正尚選手のような存在になってほしいという指名。2位は故障が多いものの、投手として素晴らしい能力を持っている寺西投手を指名、4位以下はオリックスらしい社会人選手を並べた。片山投手も伸びしろがある投手。

育成でも内野手、投手、強打の外野手などポジションのバラエティに富んでいる。

東京ヤクルト:文句なし!

  1位 2位 3位 4位 5位 6位以下
支配下 中村優斗
投 愛工大
モイセエフ
ニキータ

外 豊川高
荘司宏太 投 セガサミー 田中陽翔 内 健大高崎 矢野泰二郎 捕 四国IL愛媛  
育成 根岸辰昇

ノースカロライナAT州立大
広沢優 投 四国IL愛媛 下川隼佑 投 オイシックス 松本龍之介 捕 関西独立堺    

ポイント:即戦力と将来性

中村投手の単独指名に成功して波に乗った。3位の左腕・荘司投手とともに来年は1軍で投げていると思うが、ともにリリーフでチームを支えるか。でも中村投手は先発で育ててほしい。

そしてモイセエフ選手、田中選手と能力ある内外野の選手を獲得した。育成でも広沢投手、下川投手など実戦的な投手を指名し、早い段階で支配下登録があるかもしれない。

東北楽天:文句なし!

  1位 2位 3位 4位 5位 6位以下
支配下 宗山塁
内 明治大
徳山一翔
投 環太平洋大
中込陽翔 投 四国IL徳島 江原雅裕 投 日鉄ステンレス 吉納翼 外 早稲田大 陽柏翔 外 BC茨城
育成 岸本佑也
内 奈良大付
         

ポイント:一気にすべての補強ポイントを埋めた

宗山選手の獲得で遊撃手はもう必要ない。また、5位の吉納選手の獲得で小郷選手と互角にやれて、長打力で上回る活躍を見せてくれそうだ。投手も徳山投手、中込投手を獲得、安樂投手や松井投手が抜けた後ろを任せる可能性もある。

広島:ナイス!

  1位 2位 3位 4位 5位
支配下 宗山塁
佐々木泰 
内 青山学院大
佐藤柳之介
投 富士大
岡本駿 投 甲南大 渡邉悠斗 内 富士大 菊地ハルン 投 千葉学芸
育成 小船翼
投 知徳高
竹下海斗 投 敦賀気比 安竹俊喜 捕 静岡大    

ポイント:補強ポイントをしっかりと埋め、将来性も

宗山選手とは縁がなかったが、佐々木選手の獲得で右の主軸候補を獲得、鈴木誠也選手のような強打の三塁手となりそうだ。また、左の先発候補として佐藤投手の獲得も大きい。3位、4位は素材型で、5位の菊地選手も含めて育成によって大きく育てたい。

千葉ロッテ:文句なし

  1位 2位 3位 4位 5位 6位以下
支配下 西川史礁
外 青山学院大
宮崎竜成
内 ヤマハ
一條力真 投 東洋大 坂井遼 投 関東第一 広池康志郎 投 東海大九州 立松由宇 内 日本生命
育成 谷村剛
内 和歌山東
茨木佑太 投 帝京長岡 長島幸佑 投 富士大      

ポイント:内外野の強化と育成と

ポイントは野手で、昨年の度会選手に続き、強打の外野種の指名となって獲得に成功した。2位の宮崎選手は指名順位が高いようにも見えるが、こぢんまりとせずに主力して活躍できる選手になりたい。

3位以下は素材型の右腕投手を並べ、立松選手は捕手としてプレーしていたが、打力を評価しチャレンジ的な指名。育成も強打の内野手と将来性豊な投手、力のある投手を指名し、いずれも楽しみ。

横浜DeNA:やや不満

  1位 2位 3位 4位 5位 6位以下
支配下 金丸夢斗
竹田祐 投
三菱重工West
篠木健太郎
投 法政大
加藤響 内 四国IL徳島 若松尚輝 投 四国IL高知 田内真翔 内 おかやま山陽 坂口翔颯 投 国学院大
育成 小針大輝
内 日大鶴ケ丘
吉岡暖 投 阿南光 金渕光希 投 八戸工大一      

ポイント:即戦力投手

金丸投手を外して竹田投手を指名、2位で篠木投手、6位で坂口投手と、実践経験のある右腕投手を指名した。篠木投手、坂口投手を獲得できたことでなんとなくカバーできた印象もあるが、竹田投手は先発ローテの後半くらいを任せられる投手で実力は申し分ないが、エースを期待する投手ではない。

3位の加藤選手、4位の若松投手などもしっかりとスカウトが見て指名をしたと思うが、全体的に指名順位と選手の評価が一致しにくい印象。ただし、チームはスカウティングに映像解析などを取り入れており、その基準によって指名をしている可能性もあるので、まずは見守りたい。

北海道日本ハム:ナイス!

  1位 2位 3位 4位 5位 6位以下
支配下 宗山塁
柴田獅子
投 福岡大大濠
藤田琉生
投 東海大相模
浅利太門 投 明治大 清水大暉 投 前橋商 山縣秀 内 早稲田大 山城航太郎 投 法政大
育成 川勝空人
投 生光学園
渋谷純希 投 帯広農        

ポイント:栗山流

栗山氏がCBOとしてチーム作りを始めたという印象。その年のナンバーワンとして宗山選手を指名したが、抽選で外すと柴田投手、藤田投手、清水投手と身長のある高校生を次々と指名、育成でも川勝投手、渋谷投手も高校生のちからのある投手だ。浅利選手もやや素材型で、これらの大型投手たちが将来のチームを担うようになれば、素晴らしい投手陣になる。

また、山縣選手、山城投手と東京六大学の即戦力も獲得し、内野陣の強化は続いていく。

阪神:まずまず

  1位 2位 3位 4位 5位
支配下 金丸夢斗
伊原陵人
投 NTT西日本
今朝丸裕喜
投 報徳学園
木下里都投 KMG 町田隼乙 捕 BC埼玉 佐野大陽 内 日本海富山
育成 工藤泰成
投 四国IL徳島
嶋村麟士朗 捕 四国IL高知 早川太貴 投 くふうハヤテ 川崎俊哲 内 日本海石川  

ポイント:投手力アップ

金丸投手が獲得できなかったが、狙っていた今朝丸投手が2位で残っており指名することができた。今朝丸投手が残っていなかったら、ファンからは不満の声が挙がっていたかもしれない。それでも伊原投手、木下投手は社会人屈指の左腕と右腕で、1年目から活躍を見せたい。

一方で、独立リーグやファーム参入球団の選手をつぎつぎと指名し、昨年から独立リーグを重視した指名が目立ってきている。

ソフトバンク:将来に期待

  1位 2位 3位 4位 5位 6位以
支配下 宗山塁
柴田獅子
村上泰斗
右投 神戸弘陵
庄子雄大 内
神奈川大
安徳駿 投 富士大 宇野真仁朗 内 早稲田実 石見颯真 内 愛工大名電 岩崎峻典 投 東洋大
育成 古川遼 投 日本学園 曽布川ザイレン 内 浜松商 大友宗 捕 BC茨城 広瀬結煌 投 市松戸 河野伸一朗 投 宮崎学園 川口冬弥 投 四国IL徳島
津嘉山憲志郎 投 神戸国際大付
相原雄太 投 仙台大
岡田皓一朗 投 大阪商業大
漁府輝羽 外 東北福祉大
木下勇人 外 千葉経大付
熊谷太雅 投 東陵
塩士暖 投 門前高

ポイント:宗山選手の抽選を外したが、庄子選手を指名してカバー、足のある遊撃手ということで面白いタイプの遊撃手だろう。他は将来が楽しみな高校生を多めに指名、村上投手、宇野選手、石見選手を育てたい。

育成ドラフトでも高校生を中心に大学、独立リーグの選手を次々と指名し、ソフトバンクらしさを見せた。

圧倒的な強さで優勝をしているチームでは、このように将来を見ての指名ができるようになる。

巨人:どうやって使う?

  1位 2位 3位 4位 5位 6位以下
支配下 金丸夢斗
石塚裕惺
右内 花咲徳栄
浦田俊輔 内
九州産業大
荒巻悠 内 上武大 石田充冴 投 北星学園大付 宮原駿介 投 東海大静岡 選択終了
育成 坂本達也 捕 富士大 堀江正太郎 投 文星芸大付 鈴木圭晋 投 横浜創学館 吹田志道 投 弘前学院聖愛 西川歩 投 山村学園 竹下徠空 外 明徳義塾

ポイント:内野手をどのように使うか

金丸投手を外し、菅野投手の抜ける穴にこだわらず、将来の遊撃手・石塚選手を指名したのはわかる。しかし、2位で浦田選手を指名し、門脇選手がいるポジションに高校生と即戦力の遊撃手を持ってきて、どのように使っていくのかがきになる所。

3位の荒巻選手、5位の宮原投手は力のある選手で即戦力にはならないかもしれないが、2,3年後が楽しみ。石田投手と育成の選手は素質豊かだが、巨人は高校生を育てるというよりは、大学生などを多く獲得し、競争で勝ち上がった選手が1軍に来るようなイメージなので、これだけの高校生を育てていけるか注目したい。

2024年ドラフト会議指名選手一覧
2024年のドラフト会議は10月24日に行われ、支配下ドラフトが69人、育成ドラフト54人の合計123人が指名されました。
この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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コメント

  1. 巨人について。
    石塚選手は、3年後の三遊間。
    浦田選手は、来年の二遊間。一部では外野コンバートの声も。
    荒巻選手は、3年後の一二三塁。
    とそれぞれ役割は違います。
    石田投手は、育成的な指名ですけど育成まで残っていないとの判断。
    宮原投手は、高梨投手的な成長を期待。
    ってところかと思います。

    現行のドラフトでは、高いレベルの即戦力を安定して確保する事は困難です。
    そこで、大学社会人などを経由すれば上位候補に化ける高校生を確保して自前で育てる事で、出来る限り同年代の層を厚くする事にしたのだと思います。
    その結果、最近の巨人の育成は特別な事情を除き高校生主体です。
    しっかり3軍を抱えていますので、支配下含め中途半端な年齢の選手では在籍選手に勝てない現実もあるのでしょう。
    高校生なら5年目に大卒同級生と新人王争うくらい時間的余裕がありますけど、大学生や大卒社会人じゃ難しい。
    阪神の独立リーガー指名もこれに近い発想で、独立リーグを3軍的な意味合いで見ているのではないでしょうか。