2025年のドラフト会議で、この指名はラッキーだったなというものを取り上げてみます。狙いやストーリーはあくまでフィクションです。
2025年ドラフト会議のラッキー指名
千葉ロッテ2位・毛利海大投手
今年はセ・リーグに優先権があり、パ・リーグ最下位の千葉ロッテは2番目の指名だった。今年は投手指名の年で、1位で石垣投手を指名しても、右なら齊藤汰直投手、櫻井頼之介投手、左なら毛利海大投手、岩城颯空投手、まさにウェーバーの恩恵に最も預かれる指名となる。ヤクルトがどの投手を指名するかと思っていたら、ヤクルトも内野手を1位2位で重ねてきた。そこですかさず、右の石垣に左の毛利を指名、2位までで大絶賛とも言えるドラフト隣、以後は高校生を指名する余裕を持つことができた。
ちなみに、パ・リーグ5位の西武は同じ左腕の岩城投手を指名。西武は1位で明治大の小島捕手を指名しており、明大バッテリーを狙っていたかもしれない。
広島2位・齊藤汰直投手
こちらもラッキーだった。セ・リーグ5位で2巡目3番目の指名だった広島は、おそらくシミュレーションをする中で、齊藤汰直投手は残っていないと予想していただろう。しかし、1位で広島が想定する12人とは違う指名をしてきた球団も多く、そして2位1番目のヤクルトも内野手の指名を重ねてきた。松田オーナーは「我々が思ういい選手が残っていた」と話し、新井監督も「ゆくゆくはエースと4番になれる選手を獲得できた」と絶賛した。
北海道日本ハム3位・大塚瑠晏内野手&横浜DeNA3位・宮下朝陽選手
ドラフト2位と3位はどちらを先にすればよいか、それがドラフト会議の思案のしどころとなる。日本ハムは2位でエドポロケイン外野手を指名、続く阪神とソフトバンクが1位で内野手を指名していることから、先に外野手を指名した。阪神は内野手の谷端将伍選手を指名すると3位は岡城外野手を指名。ソフトバンクは投手2人を指名した。
共に狙いがどうだったかわからないが、3位で大塚選手を指名、今年も有望な遊撃手を獲得した。ちなみにDeNAはその次の指名で遊撃手の宮下朝陽選手を指名している。北海道出身の内野手で小学校6年時に宮下選手は北海道日本ハムジュニアでプレーするなど、日本ハムも注目していた。そして大塚選手は東海大相模から東海大と神奈川を代表する選手で、共に本拠地が入れ替わる形でプロでの活躍を目指す。
福岡ソフトバンク5位・高橋隆慶内野手
近年は社会人野球の選手よりも大学生のほうが注目され、そして上の順位で指名されていく。高橋選手は社会人屈指の右の大砲で、特に再来年からセ・リーグで導入されるDH制を見越して、早い順番で指名されるかもしれないと思われたが、ソフトバンクの4巡目まで残っていた。思ったよりも打撃型選手の指名の需要が高いわけではなかった。
そして福岡ソフトバンクは、ドラフト1位で佐々木麟太郎選手の交渉権を獲得している。これからどのような道のりを歩み、そして入団にこぎつけることができるか、また入団したとしても早くて来年の8月以降となるため、同じ一三塁の大砲として高橋選手を指名した。
東北楽天7位・阪上翔也外野手
東北楽天は先発投手に苦しみ、上位指名は投手2枚を並べた。しかし、外野手も層は厚くなく、そして辰己涼介選手が国内FA権を取得し、ポスティングによるメジャー挑戦の希望も話している。そこで球団が行ったのが阪上選手の指名だ。同じ兵庫県出身で、辰己選手は立命館大、阪上選手は近畿大と関西学生リーグ出身。まさかここまで残っているとは思っていなかった選手を、辰己選手に何があっても良いように、有望な外野手を指名した。
広島7位・髙木快大投手
高木投手は昨年の侍ジャパン大学代表に3年生ながら選出され、ハーレム大会では準決勝の台湾戦で1安打完封勝利を挙げるなど、日本のエースとして活躍していた。しかし、昨秋から右腕のコンディション不良が続き、今年の秋は登板をしていない。右腕の状態はもしかすると入団後に手術が必要な場合もある。しかし広島は、昨年の状態でもドラフト上位指名だったと思う投手を7位で指名した。
育成ドラフト
千葉ロッテ育成1位・中山優人投手
1位で石垣投手を獲得した千葉ロッテ、2位の毛利投手、3位の奥村頼人投手など、勢いに乗った指名を続け、順調すぎるほど順調に指名が続いた。そして、もしこれらの選手が指名されていたら指名を考えていたと見られる中山優人投手が育成ドラフトまで残っており、ヤクルトの最初の指名を見届けて指名をした。高校卒2年目で今年1軍で台頭した同じ茨城県出身の木村優人投手に、名前だけでなくスタイルも似ている。期待しかない。
埼玉西武育成1位・新井唯斗内野手、2位・今岡拓夢内野手
埼玉西武も即戦力の投手捕手、外野手を指名し、内野手は5位で高校生の横田蒼和選手を指名している。しかし、同じく内野手の高校生としてリストアップしていた新井選手と今岡選手がここまで残っており、それならばと立て続けに指名をした。共に高校生遊撃手で評価は高く、今岡選手は侍ジャパンU18代表としてW杯に出場していた。もちろんプロの世界は厳しいが、これだけの内野手がいれば、誰かは1軍で活躍するどころか、3人が競い合って、場合によっては他の球団に移って活躍をする未来も見える。
巨人育成1位・冨重英二郎投手、4位・河野優作投手
1位3位で左の先発投手を指名した巨人は、育成でも1位で冨重投手、4位で河野投手と左腕を指名し続けた。冨重投手は山城投手など大学生の即戦力左腕と比較しても、良い時のピッチングは勝るとも劣らない。ただしムラもあるためにこの順位だったが、社会人出身の竹丸投手、大学出身の山城投手と、独立リーグ出身の冨重投手の出世争いがスタートする。
千葉ロッテ育成3位・杉山諒外野手
侍ジャパン大学代表に、足を期待されて選出された杉山選手、俊足系外野手の獲得を目指した阪神は3位で岡城快生選手を指名したが、その比較対象となっていたと思う。育成3位という順位は杉山選手にとって低いようにも感じるが、その足で一気に駆け上がりたい。
オリックス育成4位・渡邉一生投手
広島7位の高木投手と同じく、渡邉一生投手も昨年の侍ジャパン大学代表に3年生ながら選ばれていた。ストレートは良い時は切れ味鋭い変化球を活かして無双の投球をする。昨年の調子で今年も投げていれば、3位くらいまでには消えていた投手だろう。







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