【ドラフト2025】2025年のドラフト会議はどんなドラフトだったのか?

2025年ドラフトニュース

10月23日に行われた2025年のドラフト会議は、支配下ドラフトが73人、育成ドラフト43人の合計116人が指名されました。指名選手の内訳から、今年のドラフトを分析してみます。

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支配下ドラフト指名選手

小さい文字は昨年・一昨年の指名人数

  高校 大学 社会人 独立他 合計
投手 8←13←11 21←15←20 7←8←10 2←2←2 38←38←45
捕手 4←1←4 1←0←1 0←2←0 0←2←0 5←5←5
内野手 5←7←7 11←7←5 4←3←2 0←3←2 20←20←16
外野手 2←1←2 7←5←2 1←0←2 0←0←0 10←6←6
合計 19←22←24 40←27←28 12←13←14 2←7←6 73←69←72

※NPBファームは独立他に、海外大学は大学に

カテゴリ別

・高校生

高校生は投手が大きく減ったものの、捕手の指名が例年程度となり19人、昨年よりは3人減だが、一昨年からは5人減っている。今年は、ドラフト上位候補として注目された選手が進学などでプロ志望をしなかったことにより、高校生が不作と言われたが、過去4年間で25→24→22→19と人数が減っている。

これは少子化による影響もあると思うが、プロ野球側が高校生よりも即戦力の獲得を目指す流れもありそうだ。

・大学生

大学生全体は4年まも27人で大体27人前後だったのが、今年は投手と内野手が大幅に増え、昨年から13人増えた。高校生の指名が少なかったことや、投手については高校生との差が大きく開き、即戦力思考も見える。

また海外の大学からも1位の佐々木麟太郎選手を始め2人が指名され、大学のカテゴリもグローバル化している。

・社会人

社会人は12人と昨年より1人減少だが、3年前は15人で毎年1人ずつ減少している。

昨年は捕手が3年ぶりに指名されたが今年は0人、外野手は1人と狭き門になっている。

・独立リーグ他

3年前は2人だったのが一昨年は6人、昨年は7人と支配下ドラフトでも独立人気となっていたが、今年は支配下は2人と大きく減った形となった。特に野手は0人となっている。

・全体

大学生が大きく増えた分、独立が大きく減らす形になった。高校生と社会人が人数を減らす中で、大学生中心のドラフトが更に拡大しており、そのバッファとして独立リーグが機能している。

ポジション別

・投手

投手の合計は38人と昨年と同じ。3年前も36人で合計は変わっていないが、高校生投手が減少し、大学生が多く指名された。

・捕手

捕手の合計は変わらず。今年は高校生捕手が検討した反面、大学・社会人・独立リーグの即戦力捕手は、西武1位の小島捕手のみだった。

・内野手

内野手も全体では20人と昨年と同じ。大学生の内野手が健闘したが、独立リーグの内野手の指名が減った。

・外野手

外野手は昨年より4人増えたが、3年前は11人でもとに戻った感じ。

・全体

全体の割合はほとんど変わらないが社会人の指名が増えた分、全体の指名人数が増えた形になっている。

育成ドラフトの指名人数

小さい文字は昨年・一昨年の指名人数

  高校 大学 社会人 独立他 合計
投手 4←21←14 10←4←4 0←0←0 5←5←6 19←30←25
捕手 2←0←2 1←2←0 0←0←0 1←4←1 4←7←3
内野手 7←8←8 2←1←1 0←0←0 2←3←5 11←12←14
外野手 1←4←2 1←2←1 1←0←0 6←0←5 9←6←8
合計 14←33←26 14←9←7 1←0←0 14←12←17 43←54←50

クラブチームは社会人に入れています。

カテゴリ別

高校生が昨年から大きく減少。3年前は16人で、昨年は特に指名が多かったものの、例年と比較しても大きく減少した。高校生投手は支配下選手も大幅に減っており、候補全体が少なかったといえる。その結果高校生全体も33人から14人と大幅な減少となった。

その分大学生の投手が大きく増えたが、3年前は10人が指名されている。大学生投手は支配下でも大幅に増えており、今年は大学生投手が豊作だったか、高校生が減った分、大学生の指名が増えた形になった。

社会人は基本的に育成指名はないが、Club Rebaseの鈴木選手が指名された。日本野球連盟に所属しているチームだが、どのようなルールになっているのかが気になる。

独立リーグは例年並み、捕手、内野手が少なく、外野手が一昨年並になった。

カテゴリ別指名分析

高校生 大学生 社会人 独立リーグ
1 石垣元気(2) 立石正広(1) 竹丸和幸(8) 篠崎国忠(32)
2 藤川敦也(10) 佐々木麟太郎(3) 増居翔太(37) 能登嵩都(50)
3 森陽樹(20) 松下歩叶(4) 片山皓心(45)  
4 佐藤龍月(29) 小島大河(5) 高橋隆慶(49)  
5 奥村頼人(35) 中西聖輝(6) 成瀬脩人(52)  
6 櫻井ユウヤ(38) 藤原聡大(7) 小濱祐斗(54)  
7 能戸輝夢(41) 平川蓮(9) 冨士隼斗(59)  
8 大栄利哉(42) 小田康一郎(11) 石井 巧(61)  
9 窪田洋祐(44) 大川慈英(12) 川田悠慎(64)  
10 半田南十(46) 松川玲央(13) 九谷瑠(66)  
11 早瀬朔(47) 毛利海大(14) 田中大聖(72)  
12 藤森海斗(51) 齊藤汰直(15) 飯田琉斗(73)  
13 伊藤大晟(55) 岩城颯空(16)    
14 横田蒼和(57) 櫻井頼之介(17)    
15 鈴木蓮吾(60) 伊藤樹(18)    
16 岡村了樹(62) 田和簾(19)    
17 西川篤夢(63) 島田舜也(21)    
18 藤井健翔(67) エドポロケイン(22)    
19 野上士耀(69) 谷端将伍(23)    
20   稲川竜汰(24)    
21   鈴木豪太(25)    
22   岡城快生(26)    
23   大塚瑠晏(27)    
24   宮下朝陽(28)    
25   山城京平(30)    
26   繁永晟(31)    
27   秋山俊(33)    
28   勝田成(34)    
29   山埼太陽(36)    
30   工藤泰己(39)    
31   堀越啓太(40)    
32   皆川岳飛(43)    
33   相良雅斗(48)    
34   髙谷舟(53)    
35   新保茉良(56)    
36   赤木晴哉(58)    
37   花田旭(65)    
38   石川ケニー(68)    
39   阪上翔也(70)    
40   髙木快大(71)    

高校、大学、社会人、独立リーグのカテゴリ別の指名順(支配下のみ)

()は全体順位
1巡目は重複した選手、1位単独指名選手、外れ1位重複選手、外れ1位単独指名選手、外れ外れ1位選手の順番。2巡目からは指名順となる。

高校生

高校生のドラフト1位指名は昨年の4人から2人へと減り、一昨年と同じ人数になった。石垣投手、藤川投手、森投手の右腕BIG3が続き、左腕トップは佐藤龍月投手。

野手トップは昌平の櫻井ユウヤ選手が全体の38番目と遅かった。

大学生

1位指名は9人で、昨年の6人から増加した。立石選手、佐々木選手、松下選手、小島選手と4人までが野手、その後、中西選手、藤原投手が続き1位指名は9人、投手3、野手6人となり、野手の人気が高かった。2位までに20人が指名され、1位2位の殆どを大学生が占めた。

個別に見ると侍ジャパン大学代表の大塚瑠晏選手は全体の27番目、山城京平投手が30番目、繁永晟選手が31番目、秋山俊選手が33番目、勝田成選手が34番目と、主な選手は3位で指名された。

社会人

1位指名は一人で、昨年の伊原投手、竹田投手の2人から減った。またその次の社会人選手は全体の37番目、ドラフト4位の指名となり、3位までに大学生を指名して、4位以降から社会人選手を指名する傾向がはっきりしてきた。

これは、大学生の評価が高いということもあれば、内定先の社会人チームの順位縛りの影響のあると見られ、その順位までに大学生を指名した結果、社会人選手が下位に回るという減少が行っていると見られる。

また、社会人選手は育成ドラフトでの指名は基本的に許可していないため、下位で確保しようとするため、逆に下位あたりで指名されそうな高校生や独立リーガーが、育成指名に回るということにもなっている。

独立リーグ他

一昨年は6人、昨年は7人が支配下指名をされていたが、今年は2人にとどまった。しかし、篠崎投手が3位指名で全体の32番目と高い評価を受けたほか、NPBファーム・オイシックス新潟の能登投手が50番目で指名され、初の支配下指名選手となった。

ポジション別分析

投手 捕手 内野手 外野手
1 石垣元気(2) 小島大河(5) 立石正広(1) 平川蓮(9)
2 中西聖輝(5) 大栄利哉(42) 佐々木麟太郎(3) エドポロケイン(22)
3 藤原聡大(6) 藤森海斗(51) 松下歩叶(4) 岡城快生(26)
4 竹丸和幸(7) 岡村了樹(62) 小田康一郎(11) 秋山俊(33)
5 藤川敦也(10) 野上士耀(69) 松川玲央(13) 能戸輝夢(41)
6 大川慈英(12)   谷端将伍(23) 皆川岳飛(43)
7 毛利海大(14)   大塚瑠晏(27) 窪田洋祐(44)
8 齊藤汰直(15)   宮下朝陽(28) 川田悠慎(64)
9 岩城颯空(16)   繁永晟(31) 花田旭(65)
10 櫻井頼之介(17)   勝田成(34) 阪上翔也(70)
11 伊藤樹(18)   櫻井ユウヤ(38)  
12 田和簾(19)   半田南十(46)  
13 森陽樹(20)   高橋隆慶(49)  
14 島田舜也(21)   成瀬脩人(52)  
15 稲川竜汰(24)   小濱祐斗(54)  
16 鈴木豪太(25)   新保茉良(56)  
17 佐藤龍月(29)   横田蒼和(57)  
18 山城京平(30)   石井巧(61)  
19 篠崎国忠(32)   西川篤夢(63)  
20 奥村頼人(35)   藤井健翔(67)  
21 山埼太陽(36)      
22 増居翔太(37)      
23 工藤泰己(39)      
24 堀越啓太(40)      
25 片山皓心(45)      
26 早瀬朔(47)      
27 相良雅斗(48)      
28 能登嵩都(50)      
29 髙谷舟(53)      
30 伊藤大晟(55)      
31 赤木晴哉(58)      
32 冨士隼斗(59)      
33 鈴木蓮吾(60)      
34 九谷瑠(66)      
35 石川ケニー(68)      
36 髙木快大(71)      
37 田中大聖(72)      
38 飯田琉斗(73)      

投手

1位指名(全体の12番目)までに6人が指名され、これは昨年と同数。また2位指名(全体の24番目)には15人がされ、昨年の13人よりも増えており、2位までの半数以上は投手が占めている。

大学生は上位中位下位と満面なく指名されており、高校生は上位指名のほうが多い。

捕手

昨年は中日の石伊雄太選手が全体で38番目で一番最初の指名だったが、今年は西武の小島大河選手が1位指名された。捕手の1位指名は2022年の松尾汐恩選手以来。

内野手

内野手は1位12番目までに4人が指名され、これは昨年と同数だった。2位24番目までに6人が指名されたが、昨年の7人から一人減ったものの、昨年と同じ位の指名だった。大学生内野手ほとんどを占め、高校生は38番目の櫻井ユウヤ選手が一番早く、内野手では11番目の指名だった。

社会人は下位のほうに集中し、右の大砲で注目された高橋隆慶選手も全体の49番目、石井巧選手は61番目だった。

外野手

1位は平川選手1人、2位24番目までには2人と、昨年の4人から2人減った。しかし全体人数は6人から10人と増えており、4位に高校生・大学生が、6位7位で大学生・社会人が指名されていた。侍ジャパン大学代表の秋山俊選手は33番目だった。

2025年ドラフト会議指名選手一覧
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この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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