高校通算140本塁打を放ち、スタンフォード大に進学する予定の佐々木麟太郎選手は、「2年後以降、MLBまたはNPBの指名をいただければ嬉しいと思っています」と話し、プロ入りに前向きな姿勢を示した。
OPSで評価されるアメリカの方が
スタンフォード大進学を決めた佐々木麟太郎選手がメディアの取材を受け、進学への思いについて語った。「最後に1つの大学を決めさせていただいて安堵と喜びの気持ちです」と話し、スタンフォード大を選んだ理由について「最後は素晴らしいコンディショニングとサポートが決め手になった」と話した。
佐々木選手は昨年までに高校通算140本塁打を放ち、多くの日本の球団がドラフト1位候補として注目をしていた。父の花巻東・佐々木監督は「各球団が評価をしてくださった」と高い評価を受けていたことを前提に「麟太郎の場合は、才能というよりは努力でここまで来た人。伸びしろ的なことで言うと、正直、雄星や大谷よりは感じていない」と冷静に分析した。また故障も多く、「彼に可能性があるとすると、ケガが多かった分筋力を付けられなかった。まだ伸びる。あとは本人の努力次第」と話す。
佐々木選手は長打力については文句がないが、走塁やファーストを専門とするポジションの面などもあり、また打撃についても無駄な動きがあるなど、プロのスカウトからもいろいろな評価が聞かれていた。佐々木監督は「打てないとか守れないとかっていう風にも言われる選手なので。そういう意味では長所を生かしてくれる、特に向こうへはOPSが非常に大事にされるのでそちらの方があっているのではないかと思います」と話し、出塁率と長打率で評価されるアメリカの方が適していると話した。
2026年
そして佐々木選手の将来について、気になる発言も聞かれた。「4年間というこだわりはないが、いかに野球もできる人間になるか。人間、佐々木麟太郎の人生で大きなテーマでもあるので」と話し、大学で4年間過ごすという点についてはこだわりはないとした。MLBでは大学2年時点で21歳の選手は指名対象となる。またNPBはアメリカの大学生に関する制限はなく、NPBが照会して12球団に通知した上で今年のドラフト会議での指名は可能となる。
そして佐々木選手は、「2年後以降にNPB、MLB両方のドラフトにかかるチャンスがある。そこのレベルに達するように野球選手としてレベルを上げていきたい」と話し、「もしどちらかのドラフトにかかりプレーすることになっても、オフに少しずつ単位も重ねられると聞いた。最終的に卒業したいという思いです」と、2026年のMLBとNPBのドラフト会議での指名を受けてプロとしてプレーし、その中でスタンフォード大の卒業に向けて最終的に卒業を目指すという。
昨年もプロ志望届を提出するかどうかはギリギリの所まで悩んだを話している佐々木選手、いろいろな課題も指摘される中で最大の長所を武器にプロでもやっていけるという自信をもつことができれば、プロの世界で野球をすることを目指している。
2026年、まずは6月のMLBのドラフト会議でそのくらいの順位で指名されるか、そして、その秋、NPBのドラフト会議で12球団がどのような指名をするのか。そしてその後、NPBのルールでは交渉権を獲得した球団は7月末までに交渉をする権利が与えられる。その交渉の中で佐々木選手がMLBの球団を選ぶのか、NPBの球団を選ぶのかが、最大の注目となりそうだ。
NPB球団もそれによっては指名枠をあけてしまうリスクもある。そのリスクをとっても日本人スラッガーを獲得して育てたいという球団が出るか注目される。










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