昨年に23人がNPBのドラフト会議で指名された独立リーグ、今年も躍進見せる

独立リーグドラフトニュース

昨年のNPBのドラフト会議では、独立リーグの選手が23人指名されて大躍進の年となった。今年も社会人野球からの移籍や昨年にドラフト候補として注目された高校生、大学生が独立リーグの球団に入団し、その勢いは止まらない。

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選手育成システム

四国アイランドリーグができてから19年、日本の独立リーグの存在感が大きくなっている。BCリーグ、日本海リーグ、九州アジアリーグ、北海道フロンティアリーグの他に、ベイサイドリーグや関西独立リーグなどがある独立リーグからは、昨年のドラフト会議では全体で23人が指名され、日本海リーグ・富山の大谷輝龍投手と四国アイランドリーグplus・徳島の椎葉剛投手がドラフト2位で指名された。特に徳島インディゴソックスは11年連続でNPBのドラフト指名選手を輩出している。

その徳島インディゴソックスは、選手をNPBに送り出すシステムが次のようになっている。

○スカウティング

徳島インディゴソックスの南球団代表は「それまでNPBに行けていないということは、能力が足りないということ。徳島でやりきって成長することが鍵」と話し、選手の能力はもちろんだが、「やりきる力」を最重視してスカウティングを行う。入団選手の約3割は球団からオファーを出しているという。

○肉体改造

入団が決まった選手は1月から3月に、徳島の「インディゴコンディショニングハウス」でトレーナーの指導の元で肉体改造を行い、フィジカルを鍛え上げる。4月以降はトレーナーの指導は無くなり、自らの「やりきる力」で成長に差が出るという。

○需要の把握

そしてチームでは、リーグでの優勝はもちろん目標だが、「最終的な優勝とドラフトで納得してもらう」と話し、NPBでのドラフトで指名されることを目標としている。そのためにNPBが求める選手のタイプを分析し、選手をそのポジションで育てるという。選手がNPB入りした場合に、初年度の契約金と年俸の20%を受け取る契約となっており、球団が存続し、次のドラフト指名選手を生み出すためにも、ドラフト会議での指名が最重視される。

他にも元NPBの選手や指導者が監督やコーチなどで選手の指導を行っている他、リーグにはNPBとコネクションを持つスカウトなどが存在している所もあり、神奈川フューチャードリームスはDeNAからコーチや監督が派遣されている。NPB球団も独立リーグ担当のスカウトを置き始めるなど、NPBと距離が近い事も有利な面として挙げられる。

有望選手が続々

そしてこのシステムにアマチュアの選手も反応をし、続々と独立リーグに移籍をしている。

最速151キロ左腕の安里海投手は東海大相模、東海大から日立製作所でプレーをしていたが、「NPBに自信を持って行けるように全力で勝負します」と、NPB入りをするためにBCリーグの神奈川フューチャードリームスに移る。また、昨年に192cmの慎重から148キロの速球を投げ、高校生のドラフト候補として注目された修徳の篠崎国忠投手は、社会人チームからのオファーを受けながらも徳島インディゴソックスに入団、花咲徳栄で大砲として注目されたがドラフト会議では指名がなかった小野勝利内野手も「1年でNPB入りをかなえたい」とBCリーグの栃木ゴールデンブレーブス入りを決めた。

他にも日大三時代に甲子園で好投して注目され、JFE東日本でプレーしていた152キロ右腕・広沢優投手は愛媛マンダリンパイレーツへ、和歌山東時代にプロやメジャーリーグからも注目された149キロ右腕・落合秀市投手が高知ファイティングドッグスへ、大崎中央時代に151キロを記録し、トヨタ自動車東日本でプレーした氏家蓮投手は神奈川フューチャードリームスに入団する。

昨年ドラフト2位指名の椎葉投手は、ミキハウスから徳島インディゴソックスに入団した時は最速148キロだったが、1年未満で157キロを記録している。独立リーグでやりきって、急成長する選手が何人かは出てくると思うが、あとはNPB入りした選手が1軍で大活躍を見せれば、さらにこの躍進は加速していくかもしれない。

独立リーグの選手とともに、NPB入りした独立リーグ出身の選手にも大きな期待をしたい。

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「即戦力」ドラフト候補 今年も注目!独立リーグの躍進 昨秋史上最多23人指名 - スポニチ Sponichi Annex 野球
 ドラフト戦線に異状あり――。昨秋のドラフト会議で支配下、育成合わせて史上最多の23選手が指名されたのが独立リーグだ。四国・徳島の椎葉剛投手(21)が阪神、日本海・富山の大谷輝龍投手(23)がロッテからそれぞれ2位指名を受けるなど、旋風を起こした独立リーグの現状に迫った。今秋ドラフトでの指名候補生も目白押しだ。(取材・...
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