関西独立リーグの最終戦が行われ、、今季51盗塁で2年連続盗塁王に輝いた兵庫ブレイバーズの山崎照英選手(22)の視察に、阪神が竹内球団副本部長、畑山統括スカウトら5人という異例の態勢で視察した。一度は野球を辞める決意をした韋駄天が、最後のチャンスに懸けている。
虎スカウト5人が集結、最終戦でアピール
くら寿司スタジアム堺のバックネット裏には、10月のドラフト会議を前に、阪神の編成部門トップの竹内球団副本部長をはじめ、畑山統括スカウト、東編成ディレクター、筒井スカウト、岡本スカウトという5人態勢で視察した。その視線の先にいたのが、「1番・中堅」で出場した山崎照英選手だ。
山崎選手は50m5秒8の俊足選手で、また遠投100mの肩もあり、内野手、外野手などのポジションをこなしてきた。九州文化学園高校から2021年に神戸三田ブレイバーズに入団すると、1年目に打率.353を記録し、3年目となる昨年は打率.371に74盗塁を記録した。
今年は打率.256ながら、47試合で51盗塁を決めており、この日も5回2死二塁の好機で三塁線へ絶妙なセーフティーバントを決め、持ち味の俊足を見せつけた。続く盗塁は惜しくもアウトとなったが、六回からは二塁の守備に就き、軽快な動きを披露。攻守にわたってアピールした。
ソフトバンク・周東との自主トレで開眼
走塁技術は、球界を代表するスピードスターとの出会いで磨かれた。昨年1月、元巨人の山川監督の仲介で、福岡ソフトバンク・周東佑京選手との自主トレに参加。「180度ぐらい世界観が変わりましたね」と衝撃を受け、走塁への意識や練習内容を学んだ。
その成果はすぐに表れ、昨年の74盗塁という驚異的な盗塁数となり、「一緒に練習できたのが僕にとっての財産」と話す。
一度は引退決意も…掴んだラストチャンス
しかし、それだけ盗塁を記録しても、NPBからの声がかからなかった。今年7月には監督との面談で「今年で野球をやめる」と一度は引退を伝えたが、阪神が注目をするようになり、最後としていたシーズンにドラフト候補として大きなチャンスが巡ってきた。
「絶対につかもうと思って、やってきました」。強い覚悟を胸に秘め、この日も攻守にアピールをしてみせた。俊足という武器を最大限にアピールし、高校卒4年目、同じ学年の大学生選手と共にプロ入りしたい。
山崎 照英 プロフィール
- 氏名:山崎 照英(やまさき しょうえい)
- 所属:兵庫ブレイバーズ(関西独立リーグ)
- 出身:九州文化学園高校
- ポジション:内野手、外野手
- 投打:右投左打
- 身長・体重:174cm・68kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト隠し玉候補。50メートル5秒8の俊足が最大の武器。今季51盗塁を記録し、昨年の74盗塁に続き2年連続の盗塁王。ソフトバンク・周東佑京選手との自主トレ経験を持つ。



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