ルートインBCリーグの神奈川フューチャードリームスが28日に、藤沢市内で新入団選手発表会見を行い、神奈川県立大師高校の大竹倖太郎投手（18）ら13人の新人が登壇した。今春の県大会で強豪・桐光学園を撃破し注目を集めた公立の星は、プロ志望届を提出し、NPBドラフトでの指名を待ったものの名前は呼ばれず、BC神奈川からの最短でのNPB入りを誓うとともに、育成ドラフトで埼玉西武ライオンズに入団したライバル・浜岡蒼太投手（川和高）への強烈な対抗心を燃やした。
「最短でNPBへ」指名漏れの悔しさバネに
初々しい表情で会見に臨んだ大竹倖太郎投手は、「チームの戦力となり、エースを目指して頑張ります」と力強く決意表明した。今秋のドラフト会議ではプロ志望届を提出したが無念の指名漏れ。「最短でNPBに行けるというのと、いい環境だと思い、自分の成長にもつなげられる」と、高木勇人選手兼任コーチ（元巨人など）らが在籍し、今秋ドラフトで冨重英二郎投手が巨人育成ドラフト1位で指名されたBC神奈川への入団を決めた。
桐光学園を撃破した“回転数”の秘密
大竹投手の名が一躍轟いたのは、今春の神奈川県大会2回戦だ。ベンチ入りわずか11人の県立校エースとして、強豪私学の桐光学園を相手に5安打1失点（自責0）で完投勝利を挙げた。最速は139キロながら、NPBの平均を上回るストレートの回転数が話題となり、プロ注目の存在となった。
身長178センチ、体重65キロと体格はまだ発展途上。「平均球速を上げて、大事な場面で力強いまっすぐを投げられるようになりたい」と、プロの環境で肉体改造と出力アップに取り組み、1年後の吉報を目指す。
県立ライバル・浜岡蒼太（西武育成）への闘志
同じ神奈川の県立高校からは、川和高校の浜岡蒼太投手が西武から育成4位指名を受けた。大竹投手は「同じ公立の中でも注目されていたので、ライバル的な感じで見ていたんですが、自分より全然、浜岡君が上」と現状の差を認めつつも、闘志は隠さない。
SNSを通じてメッセージを取り合う仲だが、「絶対に勝ちたい」ときっぱり。来年の交流戦などで投げ合う可能性もあり、独立リーグで爪を研ぎ、再び同じステージに立つことを誓った。
今夏を見ていて、良いたまを投げるものの、やはり体のサイズや球の威力がまだまだ細い感じだった。ただし、NPBに入っても体を大きくするための時間が必要だったことを考えると、育成枠でやるか、独立リーグでやるかの違いだけで、今のNPBはすぐに戦力外になってしまう現実もあることから、独立リーグで成長し、冨重投手のように即戦力と評価されてから入団したほうがよいのかもしれない。
大竹倖太郎 プロフィール
- 氏名： 大竹 倖太郎（おおたけ・こうたろう）
- 所属： 神奈川フューチャードリームス（18歳）
- 出身： 神奈川県（大師高校卒）
- ポジション： 投手
- 投打： 右投右打
- 身長・体重： 178cm、65kg
- 主な特徴や実績： 最速139キロながら回転数の多い質の高い直球が武器。高3春の県大会で桐光学園を相手に完投勝利を挙げた「公立の星」。BCリーグから最短1年でのNPB入りを目指す。
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