横浜DeNAのドラフトの狙い(2020)

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2020年度の12球団のドラフトの狙い。横浜DeNA編。

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横浜DeNAのドラフト指名の特徴と傾向

〇タイプ:上位即戦力型→?
〇監督:外野手出身、バランス・総合力重視
〇決定者:三原一晃GM、吉田孝司代表補佐兼スカウト部長
〇補強ポイント:内野手、主軸打者、リリーフ投手

横浜DeNAの指名の特徴

横浜DeNAは、2014年の山崎康晃、2015年の今永昇太、2016年の濱口遥大、2017年の東克樹、2018年の上茶谷大河とドラフト1位投手が全て1年目から戦力となり、山崎と今永はチームのエースとなっている。また野手でも倉本寿彦、戸柱恭孝、柴田竜拓、神里和毅といった選手がルーキーから戦力となるなど、即戦力の選手が1年目から活躍する流れが続いている。

また下位指名だった佐野恵太選手や楠本泰史選手、宮本秀明選手、山本祐大選手なども1軍のレギュラーを争う位置に来ており、京山将弥投手、細川成也選手、阪口皓亮投手、櫻井周斗投手、中川虎大投手、勝又温史投手といった高校卒の選手も1,2年で頭角を現しており、高い確率で1軍で戦える戦力になりそうだ。

一方で、2位指名については石田健大投手は活躍を見せたが、熊原投手、水野投手が戦力になることができなかった他、ルーキーイヤーで活躍した選手が、その後、スタミナ切れをして活躍が長く続かないような所も見られる。また内野手を期待して獲得した松尾大河選手や狩野行寿選手が戦力外となり、ショートを守れる内野手が特にファームで非常に手薄な状況となっている。

そこで昨年のドラフト会議では即戦力投手の続いた1位指名で高校卒内野手の森敬斗選手を指名した。それでも2位、3位で坂本裕哉投手、伊勢大夢投手を指名し、即戦力投手の上位指名は基本的には変わっていない。

フロント・監督のビジョン

基本的にドラフトでの補強戦略は、その年のNO.1の指名を目指し、エース・4番・ショートなどトップランクの選手を獲得したいと考えているが、昨年からは優勝のラストピースの獲得として、補強ポイントを重視した指名となり、その年のNO.1を外してくる指名となっている。

チームは狭い横浜スタジアムでプレーし、ホームランが試合の勝敗を決める事が多く、ホームランを打てる選手を集めている。ただし、その中でも投手力の充実を最も重視している。

ラミレス監督は2017年までは固定メンバーで戦っていたが、2018年からは「MINATOシステム」による選手のデータを重視し、柔軟に、これまでの形に縛られることなく選手を起用するようになった。多くの選手をいろいろな場面で起用することで、控え選手やファームの選手までモチベーションを維持でき、主力が故障で離脱をしても穴を埋めることができるようになって、昨年は、リーグ2位と最後までチームを持たせて結果を残した。

ただし、選手起用ではファンや解説者から厳しい意見もでる事も少なくない。また、若手の野手は失敗しても我慢して起用されることで成長していくようなところもあり、試合に出たり出なかったりでは思うように伸びない所もある。そのため、即戦力のある程度、実績や力のある選手の起用が優先されていく傾向がでており、筒香選手のような選手が出てくるのはやや難しくなっているかもしれない。

2018年は先発投手はどんなに好投をしてもトラックマンの計測等により、回転数が落ち始めると交代をさせ、5,6回で降板させていた。それにより先発陣はローテーション守った反面、投球に対する満足感を得られずに、勢いにのる投手は少なく、リリーフの負担も非常に大きかった。2019年は先発も6回、7回までを投げるようになった。しかし、リリーフ陣で離脱している投手が多く、外国人投手の負担はまだまだ大きい。

フロントは高田GMが退任し、野球未経験の三原GMが指揮を執った。高田氏に付き添いGMの仕事を学んでいたといい、また吉田スカウト部長が補佐としていることから大きな変化は無いように見える。ただし交代した影響は2年目、3年目に表れてくる可能性もあり、またスカウト陣を大きく変えてくれた吉田スカウト部長も年齢を重ね、その後を担う事の出来るフロントやスカウトの育成も必要となりそうだ。

チーム状況

2019年の戦力と将来予想(投手)

 2019年5年後予想
先発今永昇太 (26)13勝6敗
上茶谷大河(23) 7勝6敗
濱口遥大 (25) 6勝5敗
大貫晋一 (26) 6勝5敗
平良拳太郎(24) 5勝6敗
井納翔一 (33) 4勝5敗
石田健大 (32)
坂本裕哉 (27)
上茶谷大河(28)
櫻井周斗 (25)
濱口遥大 (30)
大貫晋一 (31)
阪口皓亮 (25)
平良拳太郎(29)
東 克樹 (29)
勝又温史 (24)
中継ぎ三嶋一輝(30)71試合28HP
国吉佑樹(28)53試合14HP
石田健大(27)40試合11HP
三嶋一輝(35)
国吉佑樹(33)
砂田毅樹(30)
伊勢大夢(27)
抑え山崎康晃(27)61試合30S 
2軍
(3年目まで)
中川虎大(20) 104.0回
阪口皓亮(20)  94.1回
京山将弥(21)  90.0回
勝又温史(19)  48.0回
飯塚悟史(23)  46.2回
櫻井周斗(20)  32.0回

先発ではエース・今永とルーキー・上茶谷が開幕から終盤までローテーションを守り切り、リーグ2位に大きく貢献したといってよい。またルーキー・大貫の活躍も大きかった。ただし前年11勝の東が4勝どまり、濱口、平良も貯金をするという所までいかず、また故障も多くなり終盤戦で先発陣はやや息切れをしてしまった。2020年もエース・今永を筆頭に上茶谷、東、濱口を頼り、また阪口、桜井、勝又、京山、飯塚などの台頭や外国人投手がおり、石田も先発の可能性を残しており、先発陣についてはかなり期待を持てる。

ただし今永はオリンピックでの疲労が心配される他、侍ジャパンのエース格となりメジャー移籍という事にもなっていくとみられ、5年後にチームに在籍しているかは微妙と言えるだろう。先発は厚そうに見えるがそれほどでもないという事が分かる。

リリーフは国吉が本格化したが、パットンがケガで離脱し、砂田、三上、田中などの復活は無く、エスコバー、三嶋に大きな負担がかかった。齋藤俊介投手、寺田光輝投手をリリーフで期待して獲得したものの、まだ戦力にはなっておらず、寺田投手は戦力外となった。それでもリリーフエースの山崎投手が2年連続のセーブ王となり、リリーフ陣の安定感を支えていた。しかしその山崎投手がメジャー移籍の希望を球団に伝えており、おそらく今年のオフにも移籍となりそうだ。

スター性もあり、リリーフとして実績も力も十分だった山崎選手の離脱は、チームの投手陣全体に大きく影響を与える可能性がある。この穴を埋めるためにはドラフト1位級の投手の獲得が必要となるだろう。

2019年の戦力と将来予想(野手)

守備2019年5年後予想
捕手伊藤光(30)  77試合、打率.260東妻純平 (23)
一塁手ロペス     131試合、打率.240、28本佐野恵太 (30)
二塁手柴田竜拓(26)100試合、打率.234伊藤裕季也(28)
三塁手宮崎敏郎(31)103試合、打率.279、13本宮崎敏郎 (36)
遊撃手大和  (32)127試合、打率.232森 敬斗 (23)
外野手ソト      130試合、打率.266、39本
筒香嘉智(28)128試合、打率.272、28本
神里和毅(26)121試合、打率.279
神里和毅 (31)
細川成也 (26)
楠本泰史 (28)
2軍・捕手山本祐大(21) 51試合、打率.255
益子京右(19) 31試合、打率.247
【予想打順】
1神里
2楠本
3佐野
4細川
5宮崎
6伊藤
7柴田
8益子
2軍・内野手伊藤裕季也(23)91試合、打率.241、14本
知野直人 (20)85試合、打率.203、 7本
2軍・外野手関根大気(24) 83試合、打率.329、12本
細川成也(21) 73試合、打率.293、15本
宮本秀明(23) 86試合、打率.232
楠本泰史(23) 70試合、打率.315、 7本

通常、チーム作りは捕手・二遊間・センターといういわゆるセンターラインを軸にしていくことが多いが、DeNAは筒香、ソト、ロペス、宮崎といったセンターライン以外の選手がチームの軸となっている打撃のチームである。その主軸の筒香選手、ソト選手、ロペス選手、宮崎選手のクリーンナップは12球団屈指だが、ロペス選手は打撃や守備でやや衰えを見せ始めている感じは否めない。また筒香選手がメジャーへ移籍した他、2年連続ホームラン王となったソト選手も、契約が切れる今オフにはメジャーへと移籍をするだろう。任せられる主軸は宮崎選手のみとなってしまう。

主軸ではチャンスに強く、新キャプテンとなった佐野選手や、長距離砲の細川選手、伊藤選手を育てていくシーズンとなりそうだが、もっとその可能性を持つ選手を増やしていく必要性も感じられる。

一方、1番センターと二遊間、捕手についての課題は2019年も残った。センターは神里選手、桑原選手も波があり、二遊間については、一昨年にFAで大和選手を獲得し、柴田選手も安定した守備を見せるが、打撃では物足りなさも残る。ソト選手を二塁に入れると打線の厚みが増す。この二つの課題を埋める選手と期待して獲得したのが森選手だが、1番ショートとしてしっかり育てて行きたいが、ショートも1番センターも、ファームを見ても人材は非常に手薄の状態となっている。

捕手は伊藤選手、戸柱選手、嶺井選手の3人態勢で回し、トレードでチームを離れた高城選手がオリックスを戦力外となり、再びチームに戻ってくる。投手の力を引き出す力がある捕手だが、打撃ではもう少し望みたい所もある。強肩を見せる山本祐大選手もこの中に割ってくる可能性もあるが、打撃のある捕手を望みたい。

ファームでは捕手で東妻純平選手、益子京右選手、ショートで森選手、知野直人選手と田部隼人選手、センターについては関根大気選手などが挙がるが、まだまだ選手は必要。しかし今年はそのセンターラインの選手を補強していくのか、それともこれまでの様にセンターライン以外の選手でチーム作りをしていくのか、方向性が問われる事になりそうだ。

2020年のドラフト指名候補は?

2020年の補強ポイント

 投手捕手内野手外野手
チーム・監督の方針から
2020年戦力から
将来のチームから
2019年指名選手から

センターラインが固まらない状況が続く中で、筒香の抜けた穴、そしてソト、山崎が抜けそうな穴を、少しでも埋めていく必要があり、非常にハードに補強をしなければならない時期が続いてくるだろう。やや余裕のある先発投手陣、捕手陣を後回しにしても、リリーフ、主砲、内野、外野を補強していかなければならない。

このような全方位型の補強ポイントで臨む2020年は、リリーフ投手を最優先し、ファーストでも良いので4番を打てる主砲、あるいは1番センターの選手が候補となってくる。ただし2020年の戦いの中で、佐野選手、伊藤選手、細川選手や、国吉投手の更なる成長などが見られれば、今年に続き、ショートの選手や打てる捕手にも手が回ってきそうだ。

1,2位指名予想

パターン1はリリーフ投手を優先し、2位では1番センターを獲得するシナリオ。パターン2はポスト筒香を優先したもの。佐藤選手をサードにして宮崎選手をファーストにするか、足もあるためレフト、ライトとしても期待される。また内山選手はショートとして森選手に対抗できる他、捕手としての起用も期待される。

パターン3は2020年シーズンでリリーフや4番候補にある程度の手ごたえがあった時で、将来の4番と打てる捕手の獲得をするもの。3パターンとも2位で指名する選手は、上位に入ってくると残っている可能性が少ない選手であり、実際にはもう少し選手をリストアップして行く必要がある。

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