広島カープは野手の1位指名濃厚、松田オーナー「野手中心にいかないといけない年」

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セリーグで3連覇を果たした広島カープ、丸選手、鈴木選手、菊池選手、田中選手などを中心に黄金時代を築いている。しかし、ドラフトは5年後も見るとしているカープのフロントは、高校生内野手の獲得を目指しそうだ。

現場からは即戦力投手要望も

広島カープの苑田スカウト統括部長は、「うちは育成の広島と呼ばれている。周りがオッとなるような指名をしたい。ただ、現場からは即戦力の投手がほしいという要望もあるし」と話し、スカウト側としては、高校生を中心とした選手を指名したいとしているものの、来年4連覇を狙う現場からは、今年、不調や故障により台所事情が苦しかった投手の獲得の要望が出ている事を口にする。

昨年活躍した薮田投手、岡田投手などが今年は苦しみ、大瀬良投手が大黒柱として活躍した。今年は他球団も投手が良くなかったこともあり、打撃で秀でたカープが3連覇を達成した。しかし来年は、どこの球団も投手の立て直しをしてきて、今年のような投手陣では4連覇は厳しくなる可能性もある。

カープは昨年、中村奨成選手を1位指名して獲得し、2位以降も素質重視のドラフトを展開した。結果として清宮選手、安田選手などがシーズン終盤に1軍でプレーしていく中で、中村選手は捕手という事もあり1年目での1軍昇格はできず、1軍でプレーした選手はいなかった。また、野手についても二遊間の田中・菊池、そして主軸の丸・鈴木選手はまだ若く、すぐに補強が必要なポジションではない。

それでも田中選手・菊池選手はともに29歳となり、来年には菊池選手が、再来年には田中選手がFA権を獲得することもあり、二遊間の選手の補強を最重要としている。松田オーナーも「野手中心にいかないといけない年」と話し、今年のドラフトは野手、特にポストタナキクを中心にしていくことになる。

そういう事で、二遊間の高校生を中心に指名していくとみられ、そうなると、ドラフト1位候補では大阪桐蔭の根尾昂選手、報徳学園の小園海斗選手が、また天理の太田椋選手、明秀日立・増田陸選手なども上位候補として名前が挙がってくる。その中で苑田スカウト部長は、抜群の俊足と高い打撃技術、そしてU18では4エラーをしたものの守備でも根尾選手より上と評価されていた守備のある小園選手に注目している。

小園選手は比較的早い段階で1軍でプレーできる選手だと思う。小園選手をショートに据え、田中選手を元々のサードにすることで、菊池・小園の二遊間を作り上げ、次世代のカープにつないでいく事になるかもしれない。

2018年度-高校生内野手のドラフト候補リスト
2018年度-大学生投手のドラフト候補リスト

苑田聡彦スカウト統括部長(73)は悩ましい胸の内を明かした。「うちは『育成の広島』と呼ばれている。周りがオッとなるような指名をしたい。ただ、現場からは『即戦力の投手がほしい』という要望もあるし」

逸材ぞろいの中で苑田氏が熱視線を送るのが小園だ。50メートル5秒8、遠投110メートルの強肩俊足で高校No.1遊撃手の呼び声が高い。広島は菊池涼介二塁手と田中広輔遊撃手が“最強二遊間”を形成しているが、ともに29歳で来年オフに菊池が、再来年オフには田中が国内フリーエージェント権を取得する見込み。将来への備えとして、ほしい逸材だ。

「(今年のドラフトは)野手中心にいかないといけない年」と松田オーナー。

この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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