広島カープは10月11日にマツダスタジアム内の球団事務所でスカウト会議を開き、ドラフト1位で明治大の宗山塁内野手を指名することを決定し公表した。
12球団最速は3年連続
広島カープは毎年このタイミングで行われるスカウト会議で、まずドラフト1位指名選手を決め、ここのところ3年間は12球団最速で公表をしている。この日も公表される可能性が高かったが、その選手は明治大の宗山塁選手だった。
宗山選手は広島県三次市出身で、地元の広陵高校でプレーし、明治大に進学した。大学では3年時には侍ジャパン大学代表、そして今年は侍ジャパントップチームにも招集予定になるなど、特に守備に関してはプロ野球選手を含めてもトップクラスと評価される。
また打撃もキャリアハイは大学2年時だが今季もホームランを2本放っており、175cmと上背はそれほど無いがしっかりとしたスイングで長打を放つ事ができる。打撃に関しても今年のドラフト候補で屈指の存在で、多くの球団が打てる遊撃手として高く評価している。
スカウト会議を終えて田村スカウト部長は「アマチュア球界No・1の即戦力内野手。打撃、守備、走塁、全てのレベルが高く、純粋に今年の対象選手の中で一番高く評価した。決まっていることを隠すことはない。誠意を見せる意味でも公表する」と1位指名を公表し、「地元から出たスーパースター候補。将来、主軸選手になってくれる」と期待を込めた。
広島や絶賛売り出し中の矢野選手がショートで素晴らしいプレーを見せている他、小園選手もいる。また、セカンドには名手・菊池選手もいる中で、右の大砲が補強ポイントとされているが、西川史礁選手や渡部聖弥選手ではなく、宗山選手を選択した。苑田スカウト統括が東京6大学をじっくりと視察し、宗山選手について「チームを変える選手」と高く評価している事もあるし、近年は現在人材豊富なポジションも、FAやポスティングでの移籍で主力が抜けることがあり、小園選手などもFAの移籍の可能性がある事から、常に補強を休むポジションは無くなっているとも言える。
その宗山選手には北海道日本ハムも指名は確実と見られるなど、複数球団の指名は確実視されており、田村スカウト部長は「あのレベルの選手だし、その可能性は高い。そこはもう新井監督に託し、当ててくれることを信じている」と話した。
次回のスカウト会議はドラフト会議前日の23日に東京都内で開き、ドラフト指名のシミュレーションを行う。カープはすでにドラフト指名候補を高校生27人、大学・社会人37人に絞り込んでおり、すでにその順位付けは完了していると見られ、後は他球団の動向をみて指名の順番を決めていく。
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