広島は、ドラフト3位で指名した甲南大の岡本駿投手と、契約金5000万円、年俸1000万円で仮契約を交わした。大学での登板数が少ない投手として、薮田投手や大勢投手のようになる可能性がある。
登板数少なく
大学生投手でドラフト会議で指名される選手といえば、各大学を代表するようなエースとして、先発としてバンバン投げている投手が注目され、ドラフト会議で指名されてきた。しかし、広島は2014年に東都リーグでわずか2試合しか登板していなかった亜細亜大の薮田和樹投手をドラフト2位で指名し、プロ入り3年目に15勝3敗の成績を残して話題となった。
また巨人は2021年に関西国際大の翁田大勢投手をドラフト1位で指名した。大勢投手もリーグ戦での登板は9試合のみ、4年時には右肘痛で春は1試合の登板のみだった。しかし、プロ入り後にリリーフとして活躍し、侍ジャパントップチームでもWBCの優勝に貢献する活躍を見せている。
広島の岡本駿投手もそのような見方ができる投手だ。2021年には阪神大学リーグの1年生としてリーグ戦にも登板する実力を持っていた。そしてその年に巨人に1位指名された大勢投手の姿を見ていた。「球が物凄く速かった。右打者の内角にもフォークやスライダーを投げたり、打者が全く手を出せていなかったことを覚えています」と話し、球場には12球団の編成幹部が勢ぞろいしている様子を見て、「有名な選手は、こうなるのか」と感じていたという。
岡本投手はその後は故障などがあり、今年4年になっても腰痛で春は2試合に登板しただけだった。しかし、夏前の練習試合で圧倒的なピッチングを見せて注目された。186cm80kgの大型右腕で最速は149キロ、そのストレートの威力と伸びは、大きな可能性を感じさせる。
大学に入学してから投手に転向したという岡本投手、まだまだ未知数の部分もあるが、しっかりと体作りが進み、故障が無く成長できれば、リーグを代表する投手になるのではないかと思う。非常に楽しみな投手だ。
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