阪神は、ドラフト1位で指名したNTT西日本の伊原陵人投手と、契約金1億円プラス出来高3000万円、年俸1600万円で仮契約した。149キロ左腕として1年目から活躍が期待される。
「社会人に入ってから下半身とかも大きくなっている」
伊原陵人投手は170cmの左腕投手で、智弁学園時代は体の線が細く、キレのあるストレートと変化球を駆使して抑える投手だった。大商大に進むとストレートの威力が増し、140キロ後半を記録した時もあったが、基本的には140キロ前半のストレートとキレの良い変化球を投げて抑えるピッチングで、2年秋に最優秀投手、3年春にベストナインに輝いていた。
やや球位不足という評価もあり、大学4年時にプロ志望届を提出したものの指名が無く、NTT西日本に進む。すると、大学では縁がなかったというウエイトトレーニングに取り組み、阪神の熊野スカウトが「社会人に入ってから、下半身とかも大きくなっている」と驚くような成長を見せる。球速も常時140キロ中盤から後半を記録するようになった。「フィジカル面もより集中して鍛えられるようになった。そういう部分も体が大きくなる上で出たのかな」と話す。
社会人屈指の左腕投手として注目される中、ドラフト会議では1位指名を受けた。特に阪神はCSで敗退したが、「クライマックスシリーズだったり、日本シリーズというところにいけるのも限られた選手。そこは必ずいけるように努力していきたい」と話す。そして、「開幕1軍というところが一番大事になると思う。あとはしっかりと1年間、シーズンを走り抜けられるように、というのは一番の目標にしたい」と来年の決意を述べた。
順調に行けば来年、ローテーションの5,6人に入ってくる力がある。体が大きくないため、シーズンを通して活躍できるかがポイントにもなるが、智弁学園の先輩・村上投手や、左腕の大竹投手、伊藤投手と競いながら強いローテーションを作ってゆきたい。
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