広島は、ドラフト1位で指名した青山学院大の佐々木泰選手と、契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1600万円の最高条件で仮契約を結んだ。将来のカープの主軸を期待する。
鮮烈デビュー
佐々木泰選手は県岐阜商で強打戦の中心打者として高校通算41本塁打を放ち、プロも注目をしていた。青山学院大に進むと1年の春からリーグ戦に出場し、いきなり4本塁打を放つ鮮烈なデビューをしている。大学のOBの井口資仁選手のリーグ通算24本塁打を超える事も期待されたが、その後はここまでの本塁打を打つことはできなかったものの、大学通算で12本塁打を放った。
また、大学では同じく右のスラッガーとして西川史礁選手がいた。同学年で入学すると、2年の終わりごろまで練習パートナーを組み、お互いに切磋琢磨してきた。食事トレーニングなども二人で競いながら行ってきたという。
その西川選手が今年のドラフト会議のBIG4として注目されていた。ドラフト会議では2球団が競合して千葉ロッテのドラフト1位となり、その後、宗山塁選手の抽選を外した広島が佐々木選手を1位で指名した。宗山選手も同学年のライバルだが、「特に西川には同じチームとしてやってきましたし、負けたくない気持ちはある」と話す。
佐々木選手は今年は主将としてチームを引っ張った。特に春、秋ともに西川選手が故障で離脱する中で、リーグ戦で優勝を果たし、大学野球選手権では劇的なホームランを放ってチームを優勝に導いた。秋の明治神宮大会では自らの肩の脱臼で離脱してしまったが、ベンチから後輩を鼓舞して優勝させた。
プロでは「ホームラン王は将来的に獲れたらと思っているので、目先では、新人王を持ってやりたい」と話す。サードを守る右の強打者として、新井監督のようなタイプになるのではないかと予想する。
3年時には侍ジャパン大学代表にも選ばれたが、日米大学野球では4試合に出場して9打数ノーヒットに終わり、4年時は12月の強化合宿には参加したものの、6月の合宿には呼ばれなかった。佐々木選手は「思うような結果を残せなかった。次はトップチームでという思いは強くある」と話し、将来は日本代表する右のスラッガーとして活躍することを誓った。
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