東北楽天が新入団選手発表、9選手の横顔

東北楽天ドラフトニュース

東北楽天が新入団選手の発表を行った。9選手の横顔と活躍期待度をまとめた。

東北楽天2014年新入団選手一覧

順位 選手名 位置 出身 身長体重 投打 契約金 年俸 背番号
1 安楽智大 済美高 186cm87kg 右左 1億 1200 20
2 小野郁 西日本短大付高 175cm67kg 右右 6000 600 15
3 福田将儀 中央大 174cm76kg 右右 5500 1000 24
4 ルシアノ・フェルナンド 白鴎大 175cm88kg 右右 4000 800 51
5 入野貴大 徳島インディゴソックス 180cm78kg 右左 3000 700 50
6 加藤正志 JR東日本東北 173cm71kg 右右 4000 800 52
7 伊東亮大 日本製紙石巻 194cm92kg 左左 4000 800 46
育1 八百板卓丸 聖光学院高 182cm78kg 右左 200 240 122
育2 大坂谷啓生 青森中央学院大 180cm82kg 右右 200 240 123

 

新人選手の横顔と期待度

ドラフト1位・安楽智大投手 期待度1年目:☆☆☆ 3年目:☆☆☆☆☆

 高校2年のセンバツで準優勝、常時145km/hの速球を投げる圧巻のピッチングを見せたが772球を一人で投げる。夏は予選で157km/hを記録、甲子園で155km/hを記録、18Uではベネズエラ、キューバを完封した。しかし秋に疲労の影響で肘の違和感を訴えると3年の5月まで登板ができず、最後の夏も3回戦で敗れる。

 常時145km/hの速球を投げる力と、スライダーの変化球も抜群のキレがあり、しかも低めにコントロール良く投げる事のできる投手。おそらく甲子園の投球のように150km/hをがむしゃらに投げるのではなく、18Uのキューバ戦のように変化球を織り交ぜた投球が中心になると見られる。

 フォームはぎこちないようにも見えるが変える必要は全くない。ただしひじの故障で腕を振りきれていないような、フォームに力感が無くなっている印象もあるため、高校2年時のように思い切り腕を振り切るには少し時間が必要か。

 則本昂大投手や松井裕樹投手といった相談できる選手もおり、先発の枠も埋まり切らずに空いているためチャンスも大きい。5年後にメジャーを意識できるくらいになる投手だと思う。

 

ドラフト2位・小野郁投手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆☆☆

 体は大きくないものの、そこから発揮されるパワーは投げては153km/h、打っても飛距離抜群の25本塁打と驚異的で、他球団もドラフト1位で狙った逸材。投手としてプレーをするようだが高2でパワーを見せつけ、高3でコントロールを修正し順調に育ってきており、まだ線の細い下半身を鍛えて体重が80kg前後になるころにはしっかりとした土台で安定感を増すとみられる。

 ただしプロはコントロールが違う。他の投手の投球を見たり、マスコミなどに指摘されてコントロールについて意識をしすぎると、横浜DeNA・北方悠誠投手のように「フォームの大幅な変更」や「打者で」というような意見に惑わされるかもしれない。

 自分をしっかりと持ち、周囲も我慢強く見る必要がある。

 

ドラフト3位・福田将儀選手 期待度1年目:☆☆☆ 3年目:☆☆☆

 50m6.2秒の足がもたらす外野の守備は大学では抜けていた。またまだ線は細いものの今秋のリーグ戦で2本塁打を放つなどパワーもあり肩も強い。盗塁も決められる。

 体型や俊足がある事から1番タイプに見られるが、アベレージを残すという良いはチャンスに強く打点を挙げる主軸タイプにも見える。プロに入りどんな選手になるのか役割を早めに見つけてそれを首脳陣に印象付けないと、3年目でも外野の守備固めなどにとどまってしまう。主軸タイプとしてならばまだ線が細く、体力強化が必要。

 

ドラフト4位・ルシアノ・フェルナンド 期待度1年目:☆☆☆☆ 3年目:☆☆

 長打力、特にホームランに関しては本物の力があり、アベレージも残せる打撃がある。大久保監督の現役時代と同じタイプで、代打などで起用される事になりそうだ。

 ただし1年目が勝負となる。1年目から10本以上のホームランが打てないと期待度はどんどん下がってしまう。楽天は大物外国人選手を獲る傾向があり、その選手がライバルとなり厳しい争いとなる。

 

ドラフト5位・入野貴大投手 期待度1年目:☆☆☆ 3年目:☆☆

 153km/hのストレートと多彩な変化球を持ち、独立リーグでリリーフとして培った経験でプロでもリリーフとして期待される。ただし投げ方は腕をしならせるタイプではなく、150km/hキロの球も当てられる。変化球が生命線を握る。

 

ドラフト6位・加藤正志投手 期待度1年目:☆☆☆ 3年目:☆☆☆

 アンダースロー投手だが、渡辺俊介投手よりも速い球で力で勝負するタイプ。変則フォームという事でリリーフとして起用される。コントロールもあり、長い年数プレーする事になりそうだ。プロで生きるために緩い球など投球の幅を広げる必要がある。

 

ドラフト7位・伊東亮大選手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆

 194cm92kgという巨体からのホームランは飛び抜けている。今春はホームランを連発し注目された。ただし侍ジャパン社会人代表でもモンゴル戦では5打数4安打、3本の長打力を見せたが、中国戦、台湾戦では代打で三振に終わるなど、プロで通用するにはかなりの努力が必要。

 ドラフト4位のルシアノフェルナンド選手や外国人選手もおり厳しい中で競争となる。

 

育成ドラフト1位・八百板卓丸選手 期待度1年目:無し 3年目:☆☆☆

 育成ではあるがかなりの素質を持った選手だと思う。しっかりした体もあり甲子園でも安定した打撃を見せた。育成選手で外野手という事もありアピールは大変だが、2年目で支配下、3年目から1軍出場も期待できる選手だと思う。

 

育成ドラフト2位・大坂谷啓生選手 期待度1年目:無し 3年目:☆

 リーグでベストナインに選ばれるなど名前の通った外野手だったようだ。力は未知数のため、育成ドラフト評価選手としての評価とします。

 

チーム全体の戦力アップ 1年目:☆☆☆ 3年目:☆☆☆☆☆

 安楽投手、小野投手は1年目は期待しないとしておくが、福田選手は外野守備で、ルシアノフェルナンド選手は代打で、入野投手、加藤投手はリリーフで活躍の場がありそう。誰か一人でも1軍で活躍すれば成功だろう。

 3年後は安楽、小野の二人がチームの軸になっている事が期待できる。

この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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