東京ヤクルトは毎年恒例のドラフト直前3日間のスカウト会議が始まり、1日目のこの日は選手の最終的なランク付けを行った。ドラフト1位指名は23日の決める。
監督と社長にプレゼンして1位指名を決定
恒例の3日間のスカウト会議が始まり、小川GMなど球団幹部と、スカウト8人が北青山の球団事務所に集まった。
会議では高校生投手、野手、大学生投手、野手などをカテゴリー別にA,B,C,Dなどのランク付けを行うと共に、今年は投手では先発、リリーフ、両方というカテゴリ、野手では二遊間、スラッガータイプ、俊足巧打の外野手というカテゴリに細かく分けてランク付けを行った。最終的な指名候補は71人に絞り込んだ。
1日目の会議を終えて橿渕スカウトグループデスクは、「もちろん来年の戦力と、中期、長期の戦力とバランスよくとっていかないといけないと思う。きょうは単純に選手の評価を決めただけなので、明日スカウトとしてどういうふうな戦略が一番今年のドラフトに対してベストなのかを考えて、明後日監督や社長にプレゼンしてというところだと思う。」と話し、2日目の22日ははチームの指名方針より指名選手のシミュレーション、3日目の23日はそれらを監督、社長にプレゼンして1位指名を含めた指名選手の決定を行い、24日のドラフト会議に向かう。
また橿渕氏は「もちろん、野手でも、ピッチャーでも将来中心選手になっていくような選手がいるので、そこをどうとらえるか。今後のスワローズに対して何が優先されるべきなのかを考えていきたいなと思います」と話し、来年の戦力補強よりも中長期的なチームのイメージをして指名選手を決めるとした。
また、1位指名については、毎年競合する選手にも果敢に1位指名入札に行っているが、「抽選を怖がらずに行こうという話でずっとやってきましたけど、今年はそういう選手が何名かいるので、この選手だけということではないと思う。もちろん、その年のドラフトで一番、うちが来年以降、スワローズにとって一番いい選手を指名したいと思っています。それが来年なのか、中期、長期なのかはまた話し合っていきたいと思います」と話し、1位で競合が予想される宗山塁選手や金丸夢斗投手だけではなく、高校生の1位指名の可能性があることも示唆した。
秋季練習の視察をした高津監督はこの日と今日のスカウト会議には参加せず、23日から参加するが、「希望はすぐ戦力になる投手が欲しい」と話した。しかし、「ムネが抜けたあとのことも考えなきゃいけない。チームとしてバランスを考えて指名していく必要がある」と話し、中長期的な視点での指名にも理解を示した。そうなると石塚裕惺選手や宇野真仁朗選手などの名前が1位で呼ばれる可能性も出てくる。
今日22日にGMなどフロントが、補強ポイントをどのように設定し、どのような選手を23日の最終プレゼンに持っていくのか、監督が臨む即戦力投手となるか、それとも将来のチームを担うスラッガータイプの高校生ということになるのか、注目される。




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