プロ野球交流戦の北海道日本ハムvs東京ヤクルトの試合では、北海道日本ハムのドラフト1位・大谷翔平投手がプロ初先発をすると、初回は10球全てストレートを投げて156km/hを記録、3回にはバレンティン選手に対し157km/hのストレートで攻めて三振を奪った。
プロ初めての試合で、しかも2軍でも納得の行くようなピッチングがまだ少なかったにも関わらず、ラッキーなプレーもあり5回を2失点に抑えるのはすごい。6安打3四死球をランナーを背負ったものの、失点したのは2回のみと高校時よりも成長を見せた気がした。
ただしこれだけでは満足しない。変化球にキレがなく三振は少なかったし、全86球のうち43球が150km/hを越えたにも関わらず、打ち取る事に苦労するなど課題は多い。球界を代表するエースとなるために、乗り越えなければいけない壁はたくさんありそうだ。
まずは第一歩を踏み出した。プルペン捕手がキャッチングで気を抜けないというストレートをもっと磨いて、バッターが手も足も出ないような投球を見せて欲しい。
2年ぶりに札幌ドームのマウンドで背番号11が躍動する。まるでダルビッシュが帰ってきたような錯覚に陥るほどに、18歳の剛速球に3万6608人の観衆は何度もどよめいた。「投手・大谷」として5回を6安打2失点。毎回安打、さらにリードを許しての降板となったが、堂々たる初陣だった。
「凄く楽しかった。力強く投げたときは狙ったところにいったし、いい球も危ない球もあった。でも、しっかりストレートで押せたのはよかった。力強く投げた時の方が狙ったところにいった。ここがスタートだと思います」
最大の持ち味を存分に生かした。152キロの直球で幕を開けたデビュー戦。初回の全10球で直球を投じた。3番・岩村の2球目には、新人のデビュー戦史上最速となる156キロを計測した。さらに3回2死二塁、バレンティンへの5球目は157キロをマーク。「(スピード)ガンは全然見ていなかったです」というが、セットポジションからの157キロは驚がくだ。全86球中直球は64球。そのうち実に43球が150キロを超え、2年連続本塁打王のバレンティンからは2三振を奪った。元大リーガーの岩村も「スピードで言えば間違いなくメジャーの投手に匹敵する」と舌を巻いた。
もちろん、課題も多く残る。野手調整もあるため、投げ込み不足は否めない。フォームも完全には固まらず、高校時代までのワインドアップではなく制球を重視してノーワインドアップでの投球が続く。それでも変化球の半分以上はボール球。走者を出してセットポジションになると制球もバラつき、「カウントを整えるところでシュート(回転)した」と振り返った。
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