春よりさらに進化した済美・安楽智大投手が甲子園出場、まずは目の前も目標に向かって

安楽智大, 済美高

 高校野球愛媛大会、157km/hを記録した済美・安楽智大投手が甲子園に再び戻る。

 来年のドラフト会議に向けて、既に12球団やメジャーリーグが獲得に動く、済美・安楽智大投手が愛媛大会決勝に臨んだ。相手は試合巧者の今治西、この日は152km/hを記録したものの、安楽対策をしてきた今治西に8安打を許し苦戦する。しかし、無四球と制球力でも抜群の進化を見せた安楽投手が9回まで疲れを見せることなく、また10奪三振と要所で締めて粘りの投球で完投した。

 甲子園で5試合で772球を投げ、それにより監督が批判されるなどつらい経験もした。そして安楽投手は球数を減らす投球に取り組んだ。今大会では初戦こそ141球を投げたが、その後は6回1/3で69球、7回で93球、9回で91球と1イニング10球強で投げられるようになり、この日も8安打を許し10三振を奪いながら112球で抑えている。それにより5試合目の登板にも関わらず、そして粘る相手にも崩される事なく甲子園出場を決めた。

 個人的な感じとして、田中将大投手のプロでの成長を見ているような感じがする。球速と三振を意識した投球から完投しチームのエースとなっていく過程を安楽投手は早くも歩んでいるようだ。この先、あと1年、そしてプロ野球でどこに進んでいくか、そういう心配もしたくなるほど、完成に近づいている感じがする。

 センバツで果たせなかった全国制覇の夢、今はそれだけが目標でそれしか見えないのだろう。余計な事を考えずそれが良い。

剛腕2年生!済美・安楽、甲子園で最速伝説/愛媛  - サンケイスポーツ:2013/7/28

 「直球は大事にしたいが、九回に1点勝っていたい。三振へのプライドはあるが、勝つことにこだわって投げたい」

 前日26日の準決勝・川之江戦では自己最速の157キロ。この日は球速よりも勝ちにこだわった。直球は152キロ止まり。8安打2失点で10奪三振完投。球数は112で無四球だった。

 4-0とリードして迎えた三回二死三塁から直球を打たれて失点。四回二死一、三塁から、またも直球をはじき返されると、五回以降はスライダーや100キロ以下のカーブを駆使した。今大会は、5試合に投げて4完投。初戦は141球だったが、その後は69球(6回1/3)、93球(7回完投)、91球(9回完投)と省エネを意識。決勝は112球完投だった。

  クールに決めた。3点リードの9回2死二塁、安楽は147キロの直球で二ゴロに打ち取った。自身2度目の聖地への出場が決まった瞬間、両手を挙げて白い歯を見せたが、すぐに表情を引き締めた。「このメンバーでまた甲子園に行けるのはうれしい」。ナインの手で3度、宙を舞っても、淡々と喜びに浸った。

 157キロを計測した前日(26日)の準決勝から一転、今大会初の連投となったこの日はスピードへのこだわりを捨てた。2回までに4点をもらったが、3、4回ともに連打を浴びて失点。「直球が走らなかった。スライダーでいくしかなかった」。最速は152キロを計測したが、甘く入った。中盤からスライダー中心に切り替えて、相手の反撃を食い止めた。

 制球力も飛躍的に向上した。3試合連続の無四球完投。「プライドと(直球という)武器を捨てて、勝ちにこだわった結果。初球ストライクを取れるようになって、球数も少なくなったと思います」。センバツでは5試合で772球を投げて国内外の波紋を呼んだ16歳が、この夏は5試合で506球だから劇的な進化だ。

 安楽には2つの夢がある。まずは夏の甲子園で上甲正典監督(66)を胴上げすること。愛媛が生んだ怪物は中学時代から評判で、県外の名だたる有名私学の勧誘を受けたが、地元にこだわった。「愛媛で1番になりたい。上甲監督のいる済美でやりたい」。センバツ前に「監督さんを4度甲子園に連れて行きたい」と誓っていた右腕は、同時に「監督さんは夏に優勝していないから、絶対に夏に日本一になりたいんです」と新たな目標を打ち立てた。

 もう一つ。「甲子園最速を目指したい」。スピードガン導入(80年)以降最速の日南学園・寺原隼人(ソフトバンク)の158キロを超えること。01年夏の記録を塗り替えるとともに、160キロの大台を見据えている。「甲子園でも(観客が)どよめく直球を投げたいです」と言い切った。

済美・安楽が春夏聖地!いざ全国制覇へ  - デイリースポーツ:2013/7/28

 強敵・今治西を倒すために「プライドを捨てた」という。試合前、上甲正典監督(66)に呼ばれ「勝つための投球をしよう。それがエースの条件だ」と指示された。

 自己最速157キロをマークした前日26日の準決勝とは違い、スピードを落としてでも制球を重視した。直球狙いの打者には変化球を多用して打ち取った。8安打2失点、10奪三振。最速は152キロだったが“大人の投球”でチームを5年ぶりの優勝に導いた。

 準々決勝から3試合連続無四球。5試合で計40回1/3を投げ、球数は506球に抑えた。5試合で772球を投げたセンバツ後、球数を減らすために制球力アップに取り組んだ。「必死で練習してきたことを出せた」。春からの成長を実感した。

  第一関門を突破し、自身2度目の甲子園に乗り込む。そこでは譲れない目標がある。済美入学時から掲げてきた「甲子園最速記録の更新」だ。

 これまでの記録は2001年夏に日南学園・寺原(現ソフトバンク)が出した158キロ。あと1キロに迫った今、狙わないわけにはいかない。有言実行のエースは「記録を塗り替えられるように自分の武器を磨きたい」と堂々と誓った。


PAGE TOP