大阪桐蔭・根尾選手、藤原選手が足で見せる、ロッテ、楽天、広島、巨人も二人を評価

大阪桐蔭, 藤原恭大, 根尾昂

最後の甲子園に登場し、共に鋭い走塁を見せた大阪桐蔭の根尾昂選手、藤原恭大選手に、各球団のスカウトがそれぞれ高い評価をしている。

走塁で見せる

藤原恭大選手は8回、カーブをフルスイングで捉えると、鋭い打球がライト前に転がる。相手右翼手がその打球を後逸すると、50m5.7秒の足で全力疾走し、時間に余裕のあるホームインを見せた。驚異的なスピードだった。

この日は第1打席、2打席はライトフライとファーストゴロだった。藤原選手は「1、2打席目はバットが下から出ていた。3打席目以降は叩く意識。それがヒットにつながった」と話して修正すると、3打席目にセンター前にヒット、そして第4打席でこのヒットが生まれた。これまで、打てる試合では固め打ちし、打てない試合ではノーヒットという傾向もあったが、試合の中で修正し結果を残した。

根尾昂選手は2回、逆方向のレフト戦に打球を放つと、外野フェンスでも鋭く跳ねる、相手外野手が打球追う間に一気に三塁を陥れた。ものすごい走塁だった。体は大きくないのだが重心が低く、大きくて力強いストライドで走る。ベースも鋭く蹴ることができ、スライディングは余裕すら感じさせるものだった。

スカウトの中では、「野球センスは走塁で出る」という認識があり、根尾選手、藤原選手の走塁は野球センスの塊だった。そして根尾選手は、セカンドベースの候補でセンターに抜けそうなあたりを腕を伸ばして好捕し、回転して投げた送球もファーストにノーバウンドで伸びていった。9回にも難しいバウンドの球を補給し併殺につなげた。遊撃手としてもどんどん成長している。

スカウトが評価

甲子園大会の一回り目は12球団のスカウトが、各球団とも複数人で視察をしている。この日も多くの球団がこの二人のプレーを目の当たりにして評価をしている。

◎千葉ロッテ・永野チーフスカウト
  藤原選手について:「足が速いのわもちろんだが、状況を見極める勘や判断がいい。瞬発力もある。レベルが違う。プロでは1番で。首位打者も取れるでしょう」
  根尾選手について:「選球眼が良くなっている」

◎オリックス・長村球団本部長
  藤原選手について:「走攻守高いレベルでバランスの取れた選手。何より野球への取り組みが素晴らしい」
  根尾選手について:「身体能力が高い。高校生トップクラスだが、これからますます楽しみ」

◎東北楽天・長島スカウト部長
  藤原選手について:「走攻守そろっている。即戦力に近い」
  根尾選手について:「潜在能力が高い。楽しみな選手。ドラフト1位の12人には入るだろう」

◎巨人・岡崎スカウト部長
  藤原選手について:「守備も肩も足もいい。外野手として3拍子揃っている」
  根尾選手について:「投手としても野手としても高校生トップクラス。どっちがいい?それは入ったチームが決める事でしょ。この二人は特に高校生ではトップクラス」

◎横浜DeNA・吉田スカウト部長兼GM補佐
 2人について:「スイング、体に力強さがある。上位候補なのは間違いないです」

◎阪神・畑山チーフスカウト
 2人について:「将来、スター選手になれる逸材なのは間違いない。スピード、スイングで見るものをワクワクさせる、魅了するものを持っている」

◎広島・苑田スカウト統括部長
  藤原選手について:「高いレベルの中に入れた時に、いろんなことを吸収して伸びていくタイプじゃないかな。ドラフト1位候補だし、即戦力」

◎広島・鞘師スカウト
 藤原選手について:「ストライドが大きくて力強い走り。走って甲子園が沸いたのはオコエ以来じゃないですか」

◎中日・中田アマスカウトディレクター
  根尾選手について:「ショートとして一番、成長した。一流になれる。天性のパワー、瞬発力もある」

◎中日・米村チーフスカウト
  2人について:「藤原と根尾の走力はトップクラス。藤原はベースランニングだけでも評価に値する」

◎北海道日本ハム・大渕スカウト部長 
  根尾選手について:「ボールを見極められている。全体が見えている」

2018年度-高校生内野手のドラフト候補リスト
2018年度-高校生外野手のドラフト候補リスト

プロの藤原&根尾評 日刊スポーツ紙面 2018/8/7

 

中日・中田アマスカウトディレクターは、根尾について「ショートとして一番、成長した。一流になれる。天性のパワー、瞬発力もある」と春からの進化を感じ取った。日本ハム・大渕スカウト部長は「ボールを見極められている。全体が見えている」とクレバーな姿勢も評価した。

 藤原に対しては、ロッテ・永野チーフスカウトが「やっぱりレベルが違う。プロでは1番で。首位打者も取れるでしょう」と最大級の賛辞を贈った。広島・苑田スカウト統括部長も「高いレベルの中に入れた時に、いろんなことを吸収して伸びていくタイプじゃないかな。ドラフト1位候補だし、即戦力」と高校生野手としては異例の高評価を与えた。

2安打の藤原も50メートル走5秒7の快足で魅了した。8回2死二塁で右前適時打を放つと、右翼手が後逸する間にダイヤモンドを一周した。「エラーをした瞬間、『(ホームを)狙おう』と思った。相手は桐蔭の4番を意識して緊張する。自分は上から見下ろしていきます」と貴重な追加点に胸を張った。中日の米村チーフスカウトは今秋ドラフト1位候補コンビを「藤原と根尾の走力はトップクラス。藤原はベースランニングだけでも評価に値する」と絶賛した。

「1、2打席目はバットが下から出ていた。3打席目以降は叩く意識。それがヒットにつながった」
 中前打した3打席目から黒ではなく、ゴールドのバットに持ち替えていた。史上初となる2度目の春夏連覇に向け、チームが取り入れたカラーがゴールドだ。バッグやマスコットバットなどあらゆるところで金色にこだわる。優勝を強く意識する狙いもある。「金色のバットに替えて良かった」。藤原は屈託なく笑った。

鋭い打球は右前に転がった。焦った右翼手が後逸するのを見るや、藤原はギアをさらに上げた。二塁を蹴り、三塁も蹴り、グングンとボルテージの上がる大歓声に迎えられて一気にホームイン。“ランニングホームラン”で、のどから手が出るほどほしかった追加点をもぎとった。
 「(相手が)失策をした瞬間、4つ(ホーム)までいけるなと思って走りました。自分の走りができてよかったです」

この日は「5番・遊撃」で出場。二回先頭では左翼線へ運ぶと「(相手の)レフトがファンブルしたので行けると思った」と俊足を飛ばして三塁を陥れ、先制点を演出。八回にも左中間へ二塁打を放ち、観客を沸かせた。
 守備では七回、中堅へ抜けそうなゴロを好捕し、体を回転させながら一塁へ矢のような送球。「たまたま捕れて、さばけただけ」と淡々と話したが、見る者を魅了した。


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