中京大中京の153キロ右腕・高橋宏斗投手はこの日、今大会初の先発のマウンドに立つと、至学館を相手に9回を5安打8奪三振1失点に抑え、完投勝利を挙げた。
106球完投
高橋投手は昨年秋は、明徳義塾を7回コールド10奪三振で完封するなど、長いイニングを投げていたが、この夏の大会は、リリーフでの登板のみで、短いイニングで152キロのストレートや、鋭いスライダーなどの変化球を見せていた。
しかし、この日はいよいよ先発のマウンドに立った。それでも初回、先頭バッターに初球の149キロをジャストミートされ、ライトオーバーの2ベースヒットを浴びる。その後、犠打とセンター前ヒットで先制点を許した。
それでもこれで目が覚めた。変化球と常時145キロ以上のストレートを織り交ぜる隙のない投球を見せるが、要所で強いストレートを投げ、3回には球場表示で152キロを記録、オリックススカウトのスピードガンでは154キロを記録した。
「9回1失点という数字を見れば、いい投手のようですが、内容はまだまだ」と話したが、球速帯や変化球の種類、そして無四球で終えた制球などを見ると、先発としてもプロで十分やれる投手だということがわかる。
この日は7球団のスカウトが視察をした。
中日・山本チーフスカウト補佐:「簡単に150キロが出るし、よく考えて投げている」
オリックス・谷口悦司スカウト:「いい投手はたくさんいるが、球の力は一番かもしれない」
広島・松本有史スカウト:「出せば、上位は間違いない」
チームメイトで強いプロ志望を示している中山礼都選手がすでにプロ志望届を提出しているが、高橋投手は出さなかった。6月の時点で進学を言及しているものの、まだスカウトが姿を見せている事からも、まだプロ志望届を出す可能性はあるかもしれない。
先発投手として、ドラフト1位級の投球だったことは間違いない。

《スカウトからは絶賛の声》客席で視察した7球団のスカウトからも絶賛の声が相次いだ。154キロを計測したオリックス・谷口悦司スカウトは「(3年生に)いい投手はたくさんいるが、球の力は一番かもしれない」と評価。現段階では進学を基本線としているが、プロ志望届の提出の可能性も残しているだけに、広島・松本有史スカウトは「出せば、上位は間違いない」と話した。
ネット裏の中日・山本チーフスカウト補佐は「簡単に150キロが出るし、よく考えて投げている」とうなずいた。進学希望を表明している中、この日も7球団が視察。注目度の高さは異例だ。中京OBでもある至学館・麻王監督も「プロに行って投げてほしいですね」と思わず“後輩”にプロ入りを勧めたほどだ。
3回2死、初回に二塁打を許した1番打者を左飛に仕留めた直球が、オリックスのスカウトのガンで154キロを計測。「9回1失点という数字を見れば、いい投手のようですが、内容はまだまだ…」と振り返るが、直球はほとんどが140キロ台後半と高い平均値を刻み、球場表示でも152キロが最速だった。
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